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写真●株主総会の議長を務めた鵜浦博夫社長の様子(中継モニター越しに撮影)
写真●株主総会の議長を務めた鵜浦博夫社長の様子(中継モニター越しに撮影)
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 NTTは2013年6月25日、定時株主総会を開き、2012年11月に発表した中期経営戦略の成果が着実に上がってきたとアピールした。鵜浦博夫社長(写真)は戦略の基軸となる「グローバル・クラウドサービス」について、「法人ユーザーがクラウドへ移行する際には様々な悩みがあり、アドバイスからセキュリティ対策まで、すべてのプロセスにおいてサービスを提供する体制が整った。世界でも極めて稀なオールラウンドプレーヤーになることができたと自負しており、成果のスピードをさらに高めていきたい」と抱負を述べた。

 株主との質疑応答では、NTTドコモによる米アップルの「iPhone」の取り扱いについて質問が出た。渡辺大樹副社長は「iPhoneは一定の支持を得ており、結果的に苦戦したのも事実。最終的にNTTドコモが判断することになるが、当面の競争をどう打ち勝つか、そのための手段としてあるとは思っている。ただ大手3社がiPhoneでLTEとなると、どこで勝負するか。グローバル・クラウドサービスを強化することで打ち勝ちたい」と前向きな印象を受ける回答だった。

 だが、別の株主が「iPhone発売の可能性をはっきりしていただきたい」と詰め寄ると、鵜浦社長は「iPhoneの発売はあくまでもNTTドコモが自主的に考え、決定すること。発言は控えたい」とした。

 ほかの主な質疑応答は以下の通り。

利益水準が低いNTT東西地域会社に未来はあるのか。

渡辺副社長:光ブロードバンドの契約数は1700万件超と伸びているが、他社光サービスとの競争だけでなく、移動体との新たな競争もある。光ブロードバンドは安定性や大容量性の面で優れており、4K映像の配信サービスなどで威力を発揮できる。これまで遅れていた中堅・中小企業の開拓、サポートサービスも強化していく。まだまだ拡大の余地があり、コスト削減を含め、利益拡大の方向に進めていきたい。

多チャンネル放送の市場にどう取り組んでいくのか。

小林充佳取締役:高速・広帯域のサービスとして、映像は有望かつ魅力的な市場。固定では「ひかりTV」と「フレッツ・テレビ」で計400万件に迫る勢いで、移動体ではNTTドコモの「dビデオ」が400万件を超えている。様々なパートナーと連携しながら、展開をさらに拡大していきたい。

米スプリント・ネクステルの買収を予定するソフトバンクとどう戦っていくのか。

渡辺副社長:情報通信市場は多様化、多角化が進んでいる。ソフトバンクは水平的に事業を広げていく取り組み。国内の固定・移動体の競争は成熟してきており、おそらく3~4年でステージが変わるだろう。固定・移動体を意識せずにそれぞれ使うことになるが、最終的にはクラウドに収れんしていくだろう。(NTTは)それをグローバルのスケールで展開している。各社で立場は異なるが、市場の推移には自信を持っている。当面はグローバル・クラウドサービスを強化して競争力を徹底的に磨き上げていく。そうすれば将来の成長力も身に付けられると考えている。

2014年に包括的な検証が始まる「光の道」構想に対するスタンスは。

辻上広志取締役:光の提供エリアは全国で9割を超えるところまできた。残りのエリアについても事業の採算性を見ながら、自治体などと組んで整備を進めていきたい。ブロードバンドには光だけでなく、移動体やCATVもあり、それそれを進めるべき。利活用の促進も必要と考えており、これらの点も踏まえて光を推進していきたい。光の道構想に関しては議論が始まった当初に比べ、移動体との新たな競争、スマートフォンやタブレット端末の拡大などで、状況が大きく変わってきた。市場環境の変化やグローバル競争などの観点も踏まえながら、最適な策が実現されるように主張していきたい。

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 株主総会には3100人の株主が来場。剰余金の配当に関する議案が承認され、1時間45分で終了した。