PR

 2013年6月26日に行われた電気通信紛争処理委員会による徳島県のケーブルテレビ事業者であるひのきからの「総務大臣の裁定」申請に対する答申に関連して、一般社団法人の日本民間放送連盟(会長:井上弘・TBSテレビ会長)は会長コメントを発表した。

 今回の事案(ひのきの申請)に関し電気通信紛争処理委員会は、(1)徳島県板野郡上板町について、民放テレビ事業者が区域外再放送に同意しなければならないとは認められないとする「不同意裁定」とした一方、(2)松茂町および北島町について、民放テレビ事業者は区域外再放送に同意しなければならないとする「同意裁定」を答申している(関連記事)。

 会長コメントでは、(1)について「不同意裁定」とした結論は妥当とした。一方(2)については、「民間事業者同士の協議が尽くされないまま同委員会が無秩序な区域外再放送を認めたことは極めて遺憾」とした。

 「電気通信紛争処理委員会が行った区域外再放送される民放テレビ事業者への意見聴取の内容は不十分」「区域外再放送先の地域の地元民放テレビ事業者、区域外再放送されるテレビ番組の著作権の大部分を保有する系列キー局など重要な利害関係者への意見聴取が行われていない」と指摘し、同委員会の審議の進め方に「大いに疑問が残る」とした。総務大臣の裁定にあたり、(2)に関しては電気通信紛争処理委員会の答申によらず、公正な判断が行われることを強く要望するとした。

 会長コメントでは、大臣裁定制度そのものに対し、疑問視する民放連の従来からの主張を述べている。「27年前の導入当時はケーブルテレビの規模が非常に小さかったことから、区域外再放送によって地上テレビ放送の地域免許制度の形骸化は起こらない、という前提で導入されたもの。ケーブルテレビが全世帯の半数を超えて普及し、ケーブルテレビの大規模化がより進みつつある現在、大臣裁定制度の立法事実はすでに失われている」「著作権法に基づく地上テレビ放送事業者の著作権および著作隣接権とも整合がとれない」として、行政として速やかに大臣裁定制度の撤廃を喫緊の課題として議論すべきとした。

[発表資料へ]