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europe-v-facebookの発表資料内の図
europe-v-facebookの発表資料内の図
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 欧州のプライバシー擁護団体europe-v-facebook(EVF)は現地時間2013年6月26日、欧州データ保護法違反で米Facebook、米Apple、米Microsoftおよび傘下のSkype、米Yahoo!を相手取って訴訟を申請したことを明らかにした。これら企業は、米政府の個人情報収集プログラム「PRISM」に関わったと伝えられている。

 元米中央情報局(CIA)職員の告発により明るみになった米政府の個人情報収集活動では、米国家安全保障局(NSA)がPRISMプログラムを通じて、上記5社を含む大手ネット企業9社のサーバーから直接データを取得していたと報じられた。

 EVFは、「PRISMスキャンダルは米国で起こっているが、関わっているとされる企業のほとんどは、税金逃れのために子会社を通じて欧州での事業を展開している。そのため、たとえユーザーデータの処理が米国で行われているとしても、これら企業は完全に欧州データ保護法に従わなければならない」と主張。また、法律の専門家と相談しながら調べたところ、PRISMは欧州データ保護法に違反している可能性が非常に高いと判断し、FacebookとAppleをアイルランドで、MicrosoftとSkypeをルクセンブルクで、Yahoo!をドイツで提訴した。

 米国企業は、外国情報監視法(FISA)に基づく要請を含む国家安全に関する情報開示要請について件数や範囲を公表することは禁じられているが、「欧州子会社には適用されない。むしろ欧州の法的手続きのもとでは真実を話す義務がある」とEVFは述べている。

 EVFは、オーストリア人の学生Max Schrems氏が中心となって2011年に立ち上げた団体。Schrems氏はかつて、Facebookがユーザーの許可無くユーザーに関する膨大な情報を保存していることに気づき、アイルランドのデータ保護委員会(DPC)に苦情を申請した。その結果、Facebookはプライバシーに関する慣習およびポリシーを強化するようDPCの勧告を受けている(関連記事:Facebook、アイルランド当局の勧告で欧州ユーザー向けプライバシー対策強化へ)。

 なお、PRISM参加企業として名前が挙げられた米Googleおよび傘下のYouTubeが今回含まれていないことについて、「Googleは欧州子会社を使っていないため、事情がいくぶん複雑になる。しかしアイルランド、ベルギー、フィンランドにデータセンターを所有しているので、少々異なる手段で同様の行動を起こすことはできる」とSchrems氏は述べている。

[発表資料(PDF文書)]