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写真1●基調講演に立った米タフツ大学のクリス・ロジャース教授。「創造力や問題解決力を養うには、解決すべき問題を設定し、その解決方法の道筋を試行し、失敗を繰り返しながら達成する経験が大事である」
写真1●基調講演に立った米タフツ大学のクリス・ロジャース教授。「創造力や問題解決力を養うには、解決すべき問題を設定し、その解決方法の道筋を試行し、失敗を繰り返しながら達成する経験が大事である」
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写真2●マインドストームEV3を使ったワークショップの様子。与えられた課題に対し、一つではない解決策を提示し合う内容だった
写真2●マインドストームEV3を使ったワークショップの様子。与えられた課題に対し、一つではない解決策を提示し合う内容だった
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写真3●EV3をプログラムする専用の開発環境とデータロギングツールを用いたワークショップの様子。こちらも二人1組でEV3を使ったプログラミングを体験した
写真3●EV3をプログラムする専用の開発環境とデータロギングツールを用いたワークショップの様子。こちらも二人1組でEV3を使ったプログラミングを体験した
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 教育関係者向けのイベント「レゴエデュケーションカンファレンス2013」が2013年6月30日、日本科学未来館(東京都江東区)で開催された。同イベントは、科学的な考え方を身に付けるためにLEGO(レゴ)教材を使った教育を考えるもので、今年で5回目。レゴブロックやロボット制御の学習キットであるマインドストームを使った教育のあり方について論じたり体験したりする場が、各種講演やワークショップなどを通じて提供された。

 基調講演に立った米タフツ大学のクリス・ロジャース教授は、マインドストームを使った教育実践の経験を通じて、「科学、技術、工学、数学といった分野での問題は、創造力や問題解決力を養うことが大切。現在のテスト主体の教育方法では暗記頼りになってしまう。創造力や問題解決力を養うには、解決すべき問題を設定し、その解決方法の道筋を試行し、失敗を繰り返しながら達成する経験が大事である。解決に至る答えは一つではなく、試行に失敗は付きもの。早く失敗して次のチャレンジに取り組むようにする。そうした経験を得るためにレゴ&マインドストームを使った学習が役に立つ」と主張した(写真1)。

 そのうえで、経験を積むためには、「課題に対する好奇心、解決方法に対する探求心、得られた解決方法を新しい課題に適応させる心構え、などが必要だ。このことを教える側が理解して、適した環境を提供しなければならない」と述べた。

 同イベントでは、9月に発売予定のマインドストームの新機種EV3を使ったワークショップが複数開かれた。ロジャース教授は、二人1組のチーム40組に対し、ホイール部品を使わないで動くロボットを作るといった課題を与えて、一つではない解決策を提示し合う内容のワークショップを実施(写真2)。ワークショップの最中には、「リスクをとろう」「失敗から学ぼう」「分からないことがあったら、触ってやってみよう」などと呼びかけ、参加者の製作意欲を高めていた。

 このほか、EV3をプログラムする専用の開発環境とデータロギングツールを用いたワークショップなどが実施された(写真3)。レゴブロックおよびマインドストームを使った「制限のある中で発揮するクリエイティビティ」の養成が、社会に出てから役に立つ「問題解決力」につながる可能性を提示したイベントだった。