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写真●2012年10月15日にスプリント・ネクステル買収を発表した際に握手するソフトバンクの孫正義社長(左)とスプリント・ネクステルのダン・ヘッセCEO(右)
写真●2012年10月15日にスプリント・ネクステル買収を発表した際に握手するソフトバンクの孫正義社長(左)とスプリント・ネクステルのダン・ヘッセCEO(右)
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 ソフトバンクによる米Sprint Nextel買収を米連邦通信委員会(FCC)が承認したと、米英メディア(BloombergReuters)が現地時間2013年7月3日に報じた。これで買収成立に必要な米当局の承認がすべて揃ったことになる。

 同買収案は、2012年10月にソフトバンクがSprintを201億ドルで買収することで合意したとして正式に発表された(関連記事)。しかし米司法省(DOJ)が国家安全上の懸念を示し、FCCに判断保留を要請して調査を開始(関連記事)。また、米DISH Networkが2013年4月に買収額255億ドルの対抗案を提示した(関連記事)。DISHはSprintが完全子会社化を目指す米Clearwireを巡っても買収合戦を繰り広げていた。

 DOJは6月7日に審査終了を通知し、同買収計画に異議無しとしてFCCに判断を許可した(関連記事)。また、それまでソフトバンクは買収条件の見直しはしないとしていたが、Sprintとの協議に基づき買収総額を約216億ドルに引き上げることを6月11日に発表。DISHは買収を断念する意向を6月18日に明らかにした(関連記事)。

 一方Clearwire買収に関しても、SprintがDISHより高い1株5.00ドルに買収額を引き上げると、DISHはClearwireに対する株式公開買い付け(TOB)を取り下げることを決定した(関連記事)。ClearwireはSprintによる買収案について7月8日に開催する臨時株主総会で株主投票を行う見通し。

 Bloombergが関係者から得た情報によると、FCCのメンバー3人のうち2人がソフトバンクによるSprint買収に賛成票を投じた。FCCはSprintによるClearwireの完全子会社化についても承認したという。これにより、米携帯電話市場で第3位のSprintは、米Verizon Wirelessおよび米AT&Tの強力なライバルとなる。ソフトバンクは2社からのシェア奪取を狙い、Sprintネットワークへの投資と革新的な価格提供を表明している。

 Reutersの報道では、FCCはメンバー3人が全員一致で承認した。Sprint、Clearwire、ソフトバンクはFCCへの提出文書で、買収と完全子会社化の両手続きを7月8日または9日に完了させたい意向を示していたという。

 なお、Sprintの株主はすでに、6月25日に行われた株主投票でソフトバンクによる買収案を承認している(関連記事)。ソフトバンクは約216億ドルのうち、約166億ドルをSprint株主に支払い、残りの約50億ドルを新生Sprintの財務強化にあてる。Sprint株主はSprint普通株1株につき現金7.65ドルまたは新生Sprintの普通株1株を受け取る。ソフトバンクは新生Sprintの株式の約78%を取得する。