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 日本の会計基準設定主体であるASBJ(企業会計基準委員会)は2013年7月25日、日本版IFRS(国際会計基準)、J-IFRSなどと呼ばれる「エンドースメントされたIFRS」に関する作業部会のメンバーを公表した。日立製作所や新日鉄住金など一般企業5社を含む計19人で構成する。メンバーは同日開催した第269回委員会で了承された。

 作業部会(正式名は「IFRSのエンドースメントに関する作業部会」)は、IFRSを日本企業に受け入れやすい形に削除・修正した「エンドースメントされたIFRS」の策定を担う。エンドースメントされたIFRSは、金融庁が6月19日に公表した報告書「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」でIFRS任意適用促進策の一つとして示したもの(関連記事:「強制適用の判断見送り、我が国に適したIFRS策定」、金融庁が報告書)。

 ASBJは同報告書を受け、7月10日に開催した第268回で「IFRSのエンドースメント手続に関する計画の概要(案)」を提示(関連記事:「J-IFRS」の検討は2014年秋をメド、企業会計基準委員会が作業計画案を提示)。同案で、実際の作業を作業部会で進めることに加え、メンバーは「IFRSや日本基準に精通した作成者、利用者、監査人、学識経験者で構成する」としていた。

「財務諸表の作成者をメンバーに多く加えた」

 今回公表した作業部会メンバーの内訳は以下の通り。

 部会長は、ASBJ副委員長の小賀坂敦氏が務める。委員として、財務諸表を作成する一般企業から新日鉄住金、住友商事、東芝、日立製作所、三菱重工業の財務担当者が参加。ほかに利用者側として日本証券アナリスト協会とみずほ証券、監査人としてあずさ監査法人、新日本監査法人、監査法人トーマツ、学識経験者として一橋大学大学院教授の万代勝信氏と早稲田大学大学院教授の秋葉賢一氏が参加。ASBJからは小賀坂氏のほか、常任1人を含む6人が委員として加わる。

 一般企業として参加する5社のうち、住友商事は2011年3月期からIFRSの任意適用を実施している。5社はいずれも、日本におけるIFRS導入方針に影響を与えている組織の一つである経済産業省企業財務委員会に参加している。学識経験者として参加する万代氏は金融庁企業会計審議会企画調整部会の委員、秋葉氏は同専門委員である。

 部会長となる小賀坂氏はメンバー構成について、「各セクターからバランス良く人選した。特に実務上のコスト・ベネフィットの見極めが大切である点を考慮して、作成者の方を多めにした。IFRSの任意適用を既に始めており、結果としてどうだったかが分かっている方にも入ってもらった」と説明した。

 作業部会は今秋にもエンドースメントされたIFRSに関する実作業に着手し、2014年秋までをめどに策定を進めていく見込みだ。