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写真●マンダムの八田学グローバルEビジネス室室長(撮影:新関雅士)
写真●マンダムの八田学グローバルEビジネス室室長(撮影:新関雅士)
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 「いくらネット上で前評判の高い商品だったとしても、売ったらすぐに売れるというわけではない。説明の仕方を工夫する必要がある」。マンダムの八田学グローバルEビジネス室室長はこう語る。

 2013年7月25日、東京都内で開催されたデジタルマーケティング分野のイベント「MOBILE & SOCIAL WEEK 2013」で、八田室長は米国市場で実施中のテストマーケティングの現状を説明。テストマーケティングに至った経緯や、実施して判明したことを明かした。

 米国で売っているのは、男性向け整髪料「GATSBY ムービングラバー」の4品目。2013年春から順次、米Amazon.com上での通販を開始した。「米国市場でどう売れるか、今は動向を探っている」(八田室長)段階だ。

 マンダムは海外展開を積極的に進めている。マンダムの連結売上高の約3分の1が海外での販売だが、現状、本格的に展開しているのはインドネシアを中心としたアジア地域である。

 一方、「欧米地域において、無視できない数の消費者がムービングラバーに注目しているということが、社員の知人の話やネットを通じて分かってきた」(八田室長)。米国でのテストマーケティングを検討し始めた当時、海外の一般消費者がムービングラバーを使ってヘアスタイリングをする動画がYouTubeに複数アップロードされており、「1番人気と2番人気の動画の再生回数は100万回を超えていた」(八田室長)という。

 また、愛好者が作成した“勝手サイト”も複数公開されていた。「デザインが優れており、社内で『この人たちにムービングラバーの海外向け公式サイトを作ってもらったらどうか』という話が出たほど」と八田室長は話す。

 こうした調査を通じて、マンダムが認知していなかったムービングラバーの愛好者や潜在的な購入者がネット上で自然発生的に集まり、盛り上がっている感触をつかんだ。八田室長は「従来、社内には『アジア人向けのスタイリング剤は欧米人には合わない』という考え方があったが、ネットでそれを覆す現状が見えてきた」と話す。

市場に合わせて情報をアレンジ

 米Amazon.comでのテスト販売を通じて判明したポイントは何か。八田室長は「消費者に実際に購入してもらうには、その地域に住む消費者の特性に合わせて、提供する商品情報をもうひと工夫することが重要だ」と語る。

 テスト販売を開始した当初は、なかなかAmazon.com上での購入に結び付かなかったという。試行錯誤して米国人の流行のヘアスタイルにする使い方をコンテンツとして提供し始めたところ、購入に結びつくケースが増えてきたという。

 「販売する商品の前評判が高かったとしても、実際にネット上で購入してもらうには、地域の消費者に合わせた情報のアレンジが必要だということが分かった」と八田室長は語る。

 また八田室長は「マーケティングにまつわる一連の試行錯誤を、素早く、かつコストをコントロールしながら実施できるのはネットの強み。既に各所で言われていることだが、企業がこうしたネットの強みを生かさない手はないだろう」と付け加えた。