PR
記者発表に参加したJMOOCの理事。中央が白井理事長
記者発表に参加したJMOOCの理事。中央が白井理事長
[画像のクリックで拡大表示]
現時点で配信が決まっている講義。2014年春から順次配信する
現時点で配信が決まっている講義。2014年春から順次配信する
[画像のクリックで拡大表示]
各種のワーキンググループを立ち上げて、議論を行う
各種のワーキンググループを立ち上げて、議論を行う
[画像のクリックで拡大表示]

 大学の講義を無料配信するMOOC(Massive Open Online Courses)を国内で推進する一般社団法人、日本オープンオンライン教育推進協議会(略称:JMOOC)が2013年10月11日に発足した。国内の大学や企業が参加し、講義を配信するためのプラットフォーム提供などに取り組む。2014年春から、10講義程度の配信を順次開始する。学生や社会人など幅広い受講者を想定する。

 MOOCは、米国を中心に急速に盛り上がりを見せている。大学がインターネットを通じて、講義映像や教材、課題、テストなどを無償提供。修了者には履修証も発行する。米国発のオンライン教育サービス「Coursera」「Udacity」「edX」などをプラットフォームに、世界の有名大学の多くがMOOCの配信に乗り出している。

 JMOOCは、このMOOCを日本で、また将来はアジアで推進することを目的とする。米国発のサービスではMOOCのほとんどが英語で配信されていること、参加企業が一流大学などに限られているケースがあることなどから、日本の多くの大学にとってはハードルが高い。JMOOCで日本語の講義を広く配信することで、「質の高い学習のために誰でも利用できるようにしたい」(JMOOCの理事長を務める、放送大学学園の白井克彦理事長)。修了者には、JMOOCから修了証も発行する。

 全国の大学に広く参加を呼びかける。「数百の大学は参加してくれるのではないか」(白井氏)。JMOOCで積極的に授業を配信することで、大学の宣伝につながることなどをアピールする。企業の参加も歓迎する。設立時点で、NTTドコモ、住友商事、ネットラーニング、富士通が特別会員として参加。そのほか、20を超える大学や企業が正会員として加わる。これらの会員らの会費や、公的助成金などによって運営費をまかなう。

 JMOOCとして、MOOCの配信プラットフォームは複数用意する。2014年春の時点で、NTTドコモと放送大学がそれぞれプラットフォームを提供するという。edXなどが公開するオープンソースのプラットフォームも活用する。

 参加企業は、MOOCのビジネス活用の可能性も模索する。NTTドコモ 執行役員の中山俊樹氏は「MOOCは、趣味や健康・美容などの学びにも応用可能性がある」と指摘。将来は、スマートフォンなどを活用した有料サービスを展開する、企業研修などで活用するといった可能性があり得るとする。

 なおNTTドコモは、MOOCと対面学習を組み合わせた講義スタイル、いわゆる“反転学習”に関する実証研究も開始する。東京大学情報学環の山内祐平准教授と連携し、2014年春から検証を開始する。MOOCを活用した公開型の反転学習の試みは「世界的に見ても初の試み」(山内氏)という。