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 「モバイル機器のセキュリティは技術だけでなくITポリシーが重要。責任の所在をIT部門が100%負うのではなく、エンドユーザーも責任を負うなど、ユーザー部門とIT部門との関係をもう一度考え直す必要がある」---。

写真1●米ガートナー リサーチ バイスプレジデント兼最上級アナリストのケン・デュレイニー氏
写真1●米ガートナー リサーチ バイスプレジデント兼最上級アナリストのケン・デュレイニー氏
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 ガートナー ジャパンが2013年10月15日から17日まで都内で開催しているカンファレンスイベント「Gartner Symposium/ITxpo 2013」。その中で、米ガートナー リサーチ バイスプレジデント兼最上級アナリストのケン・デュレイニー氏が「Pocket Power:モバイル・コンピューティング・テクノロジとその管理におけるトレンド」と題した講演を実施し、将来のモバイル機器の管理について冒頭のように主張した(写真1)。

 デュレイニー氏による講演は、今後のモバイル機器の技術がどのように進化するか、主要なハードウエアやソフトウエアのプロバイダーの動向、企業にとってモバイル機器を管理・活用するための最善の戦略の3点について見解を述べたものだ。

 まず、2016年における主なスマートフォンの進化については以下のように語る。「ディスプレイが消費電力やサイズなど全てを決める。曲げられるディスプレイを採用した時計のような製品や、現行製品より30%薄いディスプレイを採用した製品が登場する。タッチパネルは液晶パネルと組み合わせるタイプから、今後はパネルの中にタッチセンサーを組み込んだインセル型になる」。

 ディスプレイの高解像度化にも触れ、「2014年には1インチ当たりの画素数(ppi)がタブレットで400ppi、スマートフォンでは600ppiに達する。600ppiを超える画素数であれば、より正確に文字を表現できる。これは非常に大きなメリットだ」と述べた。

図1●iPad Miniを分解して、コストの内訳を推定した表(出典:ガートナー、2013年10月)
図1●iPad Miniを分解して、コストの内訳を推定した表
(出典:ガートナー、2013年10月)
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 一方、モバイル決済の技術として期待される、非接触型の無線通信技術NFC(Near Field Communication)については、徐々に普及するとしながらも「米アップルがNFCを支持していないため、困ったことになる。NFCを使ったモバイル決済は世界ではまだ普及が進まない」との見解を述べた。

 また、iPad Miniを分解して、コストの内訳を推定した表を披露した(図1)。「米国で350ドルで売られているiPad Miniの製造コストは約186ドル。ほとんどのパソコンもコストの内訳はこれと変わらない」とした。

今後3年でAndroidのシェアは6割超、Windowsは努力次第で1割に

 デュレイニー氏は続いて、主要なハードウエア、ソフトウエアのプロバイダーの動向について説明。「モバイル機器ではハードウエアの素晴らしさよりも、ソフトウエアが重要になる。AndroidやiOSは約100万のアプリがあるのに対して、Windows Phoneは約15万しかない。世界市場でのシェアもAndroidが約60%、iOSが約25%なのに対し、Windows Phoneは3%程度だ。Androidは2014年にバージョン5.0が出てくる。中国市場での普及により、今後3年間でさらにシェアを伸ばすだろう」と予測した。

 Windows Phoneについては「組織的なマーケティングができていない。ノキアの携帯電話事業の買収は明るい素材で、かなり努力すれば今後3年間でシェアを10%くらいまで伸ばすことも可能だ」とした。それに関連して、パソコン向けのWindows 8についても言及。「我々は企業ユーザーの90%がWindows 8の購入を見送るという予測を出した。企業のCIO(最高情報責任者)に尋ねてみて、やはり正しい見解だと考えている。2016年くらいにはWindows 9が出る見込みで、そこまでは移行は進まない」と語った。