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写真●決算を発表したNTTの鵜浦博夫社長
写真●決算を発表したNTTの鵜浦博夫社長
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 NTTは2013年11月8日、2013年度(2014年3月期)中間決算を発表した。米国会計基準で発表した同中間決算は、営業収益(本業での売上高)が前年同期比0.5%増の5兆2661億円、純利益が同10.3%増の3235億円だった。一方、営業利益は前年同期比1.5%減の6530億円となった。国内市場が縮小する中、海外事業の拡大などで前年並みの売り上げを維持し、通信網のコスト削減のほか資産売却などで最終的に増益となった。

 セグメント別では、地域通信事業が599億円、移動通信事業が83億円の減収要因になったが、海外を強化した長距離・国際通信事業で495億円、データ通信事業で65億円、その他の事業で403億円の収益があり、減収分を取り返した。一方、営業費用は地域通信事業だけでコストを852億円削減し、同事業は前年同期から利益を大きく回復している。NTTは移動通信と固定通信の両方でコスト削減を強化しており、2015年3月期までに4000億円以上削減する中期目標は、今期で7割程度まで達成した。

 事業会社別で見ると、NTT東日本は、営業収益が前年同期比3.2%減の8799億円ながら、営業利益は同43.2%増の530億円を達成。NTT西日本も、営業収益が同3.1%減の7828億円ながら、営業利益は同94.4%増の193億円となった。会見に臨んだ鵜浦博夫社長は「NTT東西は2011年度の経営悪化から立て直しに取り組み、回復に近づいた段階。引き続きコストコントロールと成長分野を伸ばす取り組みを強化していく」と話した(写真)。

 鵜浦社長は今後の戦略として、まず強固で柔軟な通信網作りへの取り組みを挙げた。その実現のために、ビッグデータを活用してトラフィックを予測しながら網を制御する技術や、SDN(software defined network)技術の実用化を目指すとした。加えて、他社との協業(コラボレーション)を通じて新市場を生み出すようなイノベーション創出、にも力を注ぐと発言。その協業例として、会見日の11月8日に開始した、海外旅行者に広い地域で無線LANサービスを開放するために鉄道会社や空港、自治体などが連携した事業「Japan Connected-free Wi-Fi」を挙げた。