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 NTTデータとNTTデータ経営研究所は2014年1月8日、「アジアン・ペイメント・ネットワーク(APN)」に、日本企業として初めて加盟したと発表した。APNは、加盟する各国間における決済関連システムの標準化を進めるアジア・太平洋地域の国際団体。NTTデータは2014年をメドに、APNの定める標準仕様に沿ったゲートウエイシステムを開発し、国内の金融機関に利用を呼びかける方針だ。

 国内の金融機関は、NTTデータが提供するゲートウエイシステムを利用することで、アジア各国の金融機関とオンライン接続する。日本を訪れた外国人観光客に対し、自国のキャッシュカードで現金の引き出しを可能にするサービスなどを提供できるようになる。アジア諸国を訪れる日本人観光客が、現地通貨を引き出すのも簡便化できるという。

 こうしたサービスを、金融機関が独自に実施するのはハードルが高かった。海外の金融機関と提携し、システムの仕様に関する差異を吸収する仕組みを個別に構築しなければならないからだ。NTTデータは訪日観光客の増加に伴い、決済サービスへの需要が高まると判断。APNに加盟し、ゲートウエイシステムの開発を決めた。現時点では、取引件数に応じて課金するなど、サービスとして国内金融機関に売り込むことを想定しているという。

 日本政府観光局による2013年12月18日の発表では、2013年1~11月の訪日外国人数は累計949万9000人。2013年は1年を通して、史上初の年間1000万人を達成する見込みだ。なかでも中国、台湾、香港、タイ、インドネシア、ベトナム、インドは、11月として過去最高を記録するなど、特にアジア地域からの観光客増加が目覚しい。

 APNは2006年にASEAN主要国の中央銀行が主導して設立。2015年のASEAN統合による経済交流の活性化施策の目玉として、決済関連システムの標準化に乗り出した。2013年9月時点で、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの10カ国、12事業者が参加している。事業者の多くは、各国金融機関が出資するIT企業だという。