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 ICTカー1台で端末約5000台までを収容でき、140通話を同時に処理できる。アプリを通じた通話は、既存の携帯電話番号をそのまま利用できる。ただし、域外からは既存の番号で着信できない。発信元からは、まずIP-PBXに割り当てた番号にかけてもらい、その後、かけたい先の携帯電話番号を内線として入力してもらうことになる。

 クラウドサービスは、ITインフラを失った地方自治体や地域組織などに災害復旧活動を支援するために提供することを想定している。被災者の登録や管理を簡単にできるアプリケーションも同時に開発した。IC型運転免許証などの身分証明書を利用しながら、タブレット端末を使って効率的に被災者の情報を収集、登録できる。医療活動や救援物資の配給に活用できるほか、登録情報は安否情報サービスにも反映できる。

写真3●アタッシュケースに通話に必要な機能を収容したICT BOXと、被災者登録などに用いるタブレット機器
写真3●アタッシュケースに通話に必要な機能を収容したICT BOXと、被災者登録などに用いるタブレット機器
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 通信回線やインターネット網との接続は、現地でNTTの設備から光ファイバーで接続するほか、通信衛星も活用できるようにした。運用期間は、他の電源車や自家発電装置から電源を取ることで長くできる。サーバーなどIT機器の冷却は、保冷剤を用いた省エネ型の空冷装置を開発し、電力を大きく消費する空調機器を不要にした。

 搭載する機器は費用を抑えるため、主に汎用のIT製品で構成している。1台当たりの費用は現状で1000万~2000万円で「1000万円以下に抑えることが目標」(高原所長)。

 またNTTは、アタッシュケース型の「ICT BOX」も同時に開発した(写真3)。見通しがきく範囲での通話機能復旧に徹し、主に無線LANアクセスポイントとIP-PBX、バッテリーだけを収容する。

 ICTカー、ICT BOXとも、今後1~2年での実用化を目指すとしている。