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写真●NECの庭屋英樹スマートエネルギービジネスユニット理事
写真●NECの庭屋英樹スマートエネルギービジネスユニット理事
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 NECは2014年3月24日、中国の万向集団傘下にある米A123システムズから、蓄電システム事業を買収したと発表した(写真)。買収額は1億ドル(約102億円)。世界トップクラスという同社の実績や技術、顧客基盤を獲得するのが狙い。NECにとっては、豪CSGのITサービス事業買収から約2年ぶりの海外M&A(企業の合併・買収)となる(関連記事:IT大手が東南アジアで事業拡大)。

 会見に臨んだNECの庭屋英樹スマートエネルギービジネスユニット理事は、「グローバル市場に本格参入する」と力を込めた。同社の試算によると、グローバルにおける蓄電システム事業の市場規模は、2015年に2000億円、2020年には6000億円になるという。庭屋理事は、「2020年には1000億円規模の事業に育てたい」とする。

 NECが買収するのは、A123システムズの電力会社や企業向けの蓄電システム事業。同社は電気自動車(EV)向け事業や電池工場も手掛けるが、今回は対象としない。NECはハウスメーカー向けなどに売り込む小型蓄電システムでは実績があるが、国内に限られる。電力会社やデータセンター事業者、通信事業者向けに需要がある大型・中型システムに強いA123システムズの事業を買収し、グローバル市場に打って出たい考えだ。

 2014年6月には、米国に新会社「NECエナジーソリューションズ」を設立し、現地を拠点として事業を開始する予定。日本からは、部長クラス5~6人を送り込む。2016年度をめどに、ビッグデータ分析などと組み合わせた、送配電の最適化ソリューションなども新たに開発していきたいとする。

 A123システムズは、世界中の大手電力会社向けなどで納入実績を持つ。過去の実績を基に、短期間で顧客の要望に沿ったソリューションを提案できるのが強みだ。さらに大規模な蓄電システムをコンパクトなサイズで実現する技術も有しており、「当社から見ても非常に優れている」(庭屋理事)という。2013年の売上高は3200万ドル(約33億円)。