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 米Amazon.com、米Google、米Facebook、米Microsoftなど約150社のインターネット関連企業は現地時間2014年5月7日、米連邦通信委員会(FCC)に対して、ネット中立性に関する規則の改定に抗議する書簡を送った。

 Webで公開された同書簡(PDF文書)は、FCCのTom Wheeler委員長と4人の委員に宛てたもの。FCCが、インターネット接続事業者(ISP)が技術的および金銭的にインターネット企業を差別的に扱い、新たな通信料を要求できる規則改定を提案しようとしていると報じられていることについて、「この報道が事実であるなら、これはインターネットにとって深刻な脅威を意味する」と強い懸念を示している。

 さらに、「FCCの規則は、固定およびモバイルネットワークにおいて、ユーザーとインターネット企業を遮断や差別あるいは有料優遇から保護するべきであり、インターネットサービス市場をより透明化するものでなければならない」と、新提案に断固反対した。

 公開書簡には上記4社のほか、米Netflix、米eBay、米Foursquare、米Twitter、米Yahoo!、米Dropboxなども署名している。

 複数の米メディアの報道(Wall Street JournalBloombergなど)によると、Wheeler委員長は、米AT&Tや米Comcastといったブロードバンドネットワーク事業者が優先的な高速通信(ファストレーン)へのアクセスを有料化できる提案をしているという。有料ファストレーンの設定が認められれば、コンテンツプロバイダーは安定した高速通信を獲得するために高い料金を支払わなければならなくなる。

 FCCは同提案の検討を進めるか判断するための投票を5月15日に実施する。Wheeler氏は年内に策定の最終決定を下したいとしている。

 Wheeler氏の提案については、FCC内部でも懸念の声があがっており、Jessica Rosenworcel委員は「性急すぎる」として1カ月以上投票を延期するよう呼びかけている。またMignon Clyburn委員は、10万人以上から苦情や意見が寄せられたことを明かし、有料ファストレーンに反対する姿勢を強調した。

 FCCは2010年に、ブロードバンドプロバイダーに対して不当な差別によるコンテンツやアプリケーションの遮断を禁じる規定「Open Internet Rules」の採用を決定した。しかし今年1月、同規定に異議を唱える米Verizon Communicationsとの訴訟で、米連邦巡回控訴裁判所はFCCが権限を逸脱しているとするVerizonの一部主張を認める判決を下している(関連記事:ネット中立性の新規定を巡る裁判、VerizonがFCCに勝訴)。

[発表資料(PDF文書)]