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 米IDCが現地時間2014年5月16日に公表したIT支出額に関する調査によると、2014年における世界のIT支出額の前年比伸び率は、為替の影響を除いた実質ベースで 4.1%となり、同社の事前予測値である4.6%や、前年実績の4.5%を下回る見通し。ウクライナ危機や中国の景気低迷といったマクロ経済の不確実要素を背景に、年初からの不透明感が企業の景況感や投資に影響を及ぼしているという。

 同社が、IT支出額の予測値を下方修正した主な要因は、新興国とモバイルデバイス。ウクライナ危機の影響により、ロシアのIT支出額は前年比1%減少する見通しで、その影響は中・東欧地域のほかの国にも及ぶという。また中南米、インド、インドネシア、トルコなどの新興国市場におけるインフレ、も引き続き影響を及ぼすという。

 スマートフォンやタブレット端末を含むモバイルデバイスは、価格の下落や高い普及率を背景に成長が鈍化している。スマートフォン市場は過去数年にわたり急成長が続いたが、その勢いは衰えたと同社は指摘している。またタブレット端末の出荷台数は、過去数四半期にわたって予測値を下回っている。

 一方で一部の地域では累積需要が大きく、今年後半に改善が見られるとIDCは予測している。例えば中国では、昨年の低迷の反動で今年は10%増に回復する可能性があるという。また成熟国市場を見ると、米国ではサーバーやストレージへの支出が回復し、IT支出額は2%伸びる。西欧も大半の国で債務危機問題を払拭し、全体として2%伸びるという。

 そうした中、日本はほかの成熟国とは事情が異なるとiDCは分析している。政府のデフレ脱却政策や、4月の消費増税の影響で、日本のIT支出額は昨年3.4%増と好調だった。今年はその反動で1%減になるという。なおIDCは、昨年の日本で見られたような支出パターン、が今年は北米や西欧で起こると予測している。

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