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 米Wall Street Journalは現地時間2014年6月4日、中国の国営テレビ局がニュース番組の中で、米MicrosoftのOS「Windows 8」を批判したと報じた。

 放送があったのは6月4日の正午過ぎ。中国中央電視台(中国中央テレビ:China Central Television)が、番組の一部でWindows 8を取り上げ、同OSのセキュリティに対して疑問を投げ掛けたという。番組では専門家とされる複数の人物が、OSメーカーは電話番号や銀行口座情報を含むユーザーのデーターを入手することが可能と話したとし、「OSをコントロールする人なら誰でも、そのコンピュータを使うユーザーのすべてのデータをコントロールできる」と伝えた。また、Microsoftが米政府と連携し、サイバースパイ行為を行ったと主張する専門家の話も伝えた。

 Wall Street Journalによると、中国では、米国家安全保障局(NSA)の元契約職員Edward Snowden容疑者が、米当局の情報収集活動を暴露して以来、こうした話題がセンシティブなっている。Microsoftのような米企業は、今後さらなる反発に直面する可能があるという。

 米当局は今年5月、中国人民解放軍の将校をサイバー攻撃の容疑で起訴したが、それ以来、米国と中国は対立を深めている(関連記事:米政府、サイバースパイ容疑で中国当局者5人を訴追)。この事案を米国が発表したあと、中国政府は同国の国家安全を守るためとし、外国企業のIT製品やサービスに対する検査を強化すると発表した(関連記事:中国政府が技術企業を調査へ、「国家安全と公益を守るため」)。

 またほぼ時を同じくして、同国の中央政府調達センター(採購中心)が、Windows 8を搭載するコンピュータを中央省庁が購入することを禁じた(関連記事:中国、中央省庁が調達するコンピュータで「Windows 8」を禁止)。

 Wall Street Journalによると、中国当局は外国のテクノロジー製品の使用を取りやめようという目標を掲げており、すでに米Cisco Systemsや米IBMなどの米企業の売り上げに影響が及んでいる(関連記事:中国政府、国内銀行からIBM製品を締め出しへ)。

 同紙によると、今回の放送内容は必ずしも政府トップの考えを示すものではない。だが中央電視台は同国で大きな影響力を持っている。その批判的な報道によって、方針を変えたり、製品をリコールした企業も少なくないと同紙は伝えている(関連記事:AppleのCook CEO中国で謝罪、iPhone保証制度の批判受けて)。