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 KDDIは2014年6月10日、NTT東西が今秋に提供する光回線の「サービス卸」(関連記事)を受け、制度的措置を求める要望書を総務省に提出した。NTT東西のサービス卸は、公正競争の観点で問題があるとの主張である。

 KDDIは同要望書において、「NTTは政府の出資を受ける特殊法人で、100%子会社のNTT東西は固定通信市場で圧倒的なシェアを持つドミナント事業者。サービス卸をNTTドコモやNTTコミュニケーションズなどに提供してグループ連携を強化すれば、これまでの分離・分割の趣旨をないがしろにされる。NTTグループの保有する1億3000万件を超える巨大な顧客基盤を共用した市場の囲い込みが可能となり、競争の後退は避けられない」と反対の姿勢を示した。

 総務省は現在、2020年代に向けた規制改革の議論を進めているが、「具体的議論が進む前にサービス卸を発表して既成事実化する行為は極めて問題。改めて関係事業者の意見を幅広く聞き、公正な競争環境の在り方を再検討すべき」とした。折しも、同日に開かれた総務省の「情報通信審議会 2020-ICT基盤政策特別部会 基本政策委員会」では、NTT東西のサービス卸の概要が分からないため、具体的な議論を進められず、NTTへのヒアリングを実施することが決まった。

 NTT東西のサービス卸を巡っては、電力系事業者やCATV事業者など222者からも公正競争確保を求める要望書が出ている(関連記事)。NTTへのヒアリングと同時に関係事業者も集め、“再戦”となる可能性が出てきた。