PR

 衛星放送協会の付属機関である多チャンネル放送研究所は2014年6月17日、2013年度に実施した調査に分析を加えた報告書である「多チャンネル放送の現状と課題2013~2014」を発表した。

 同研究所が2013年6月に実施した実態調査では、多チャンネル放送プラットフォームの視聴者市場の成長性について消極的な回答が多数派を占めた。報告書ではこうした現状を踏まえて、「多チャンネル放送事業者も単にプラットフォームに依存するばかりでは、今後の成長を望めないことを理解している」「自立する多チャンネル放送事業者としての自助努力とともに、プラットフォームと協働していく積極的な関係構築の必要性を感じている」とした。

 一方で、「コストの回収と新たな収益の創出が可能なのか、さらに市場の成長性もビジネスモデルも現段階では不透明」というのが現状という。これを踏まえて、「既存の市場の停滞感と新たな投資ニーズの狭間でいかに優先順位を付けながら実行し、効率的な次世代の成長シナリオとするのか、多チャンネル放送事業者各社は今まさにそのジレンマの渦中にいる」とした。

 今回の報告書には、有料多チャンネル放送と有料動画配信サービスに関する調査結果に対する分析も盛り込んだ。今後の多チャンネル放送の市場拡大に向けた提言の一つとして、「有料動画配信サービスとの差別化の推進」を挙げた。具体的には、編成力のさらなる強化、番組情報発信のさらなる強化、放送の補完サービスとしての配信サービスへの積極的な取り組みの推進が重要とした。

 もう一つの提言は、「柔軟なサービス体制の構築と訴求促進によるマイナス・イメージの払しょく」である。多チャンネル放送の加入手続きの簡便化や「お手ごろ感」をより明確に感じてもらうための工夫、マルチデバイス視聴対応促進による利便性向上が課題になるという。

[「多チャンネル放送の現状と課題2013~2014」の発表資料へ]