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 あなたは最近,1日の仕事を終えたときに充実感を得ているだろうか。「今日も雑用に追われっぱなしで,気づいてみると夜だった。慌ただしいだけの日々が続いている」。こんな悩みを抱えるITエンジニアは少なくない。

 一方でテキパキと仕事をこなす人もいる。そういう人がどのように仕事を進めているのか,タイムマネジメントの方法を日経ITプロフェッショナル3月号の特集にまとめた。取材して分かったのは,システムをきっちり作るITエンジニアは,タイムマネジメントも上手なことだった。

 日本タイムマネジメント普及協会によると,タイムマネジメントの基本は(1)他人との共同作業と自分一人だけの作業を切り分けて管理したり,重要な仕事に集中できる時間を確保するなど,仕事のさばき方を自分なりに工夫する,(2)会議や打ち合わせ,業務委託などのコミュニケーションを円滑にする,(3)自社の業務に合ったルールを策定する,ことである。つまり時間を小手先で管理するのではなく,仕事そのものを管理することが基本となる。

 取材で会った,仕事をテキパキこなすITエンジニアの多くも,自分の仕事がどういうものかをきちんと分析することが大切と指摘する。例えば,遅らせてはならない仕事はどれか。開発のボトルネックになりやすいものは何か。システム利用側と開発側,あるいは開発側のプロジェクト・マネージャとプログラマのコミュニケーションをどうやってとるべきか。システム開発においてルールとして規定しておくべきものは何なのか。システム拡張の手間がかからないように,改修部分と改修しない安定な部分を分離できるシステム構造はどのようなものか---。

 要するに,ITエンジニアがシステム利用者の業務分析で実施していることを,システム開発という自分の仕事に対して行うことが大事だ,と言っているのである。システムを作るのがうまいITエンジニアが,タイムマネジメントも上手なのはもっともなことだった。

 ITエンジニアには今後,このように仕事を深く分析して,効率のよい仕組みを作っていく能力がますます求められるようになる。幸いにして,モデリングやプロジェクト・マネジメント,EA(エンタープライズ・アーキテクチャ),SOA(サービス指向アーキテクチャ)など,仕事を分析して効率的な仕組みにしていくための手法や考え方は,ITエンジニアの周りにはいろいろある。通常のビジネス・パーソンよりも基礎から体系的に学べる機会は多いだろう。

 以前にITエンジニアが復権し,企業や社会の仕組みを作る中心人物になるという記事を書いたが,腕を磨いたITエンジニアが活躍するチャンスは,どんどん広がってくるはずだ。

 最後に宣伝を。日経ITプロフェッショナルは4月号から,日経システム構築と統合し,日経SYSTEMSに誌名変更します。今後とも現場のITエンジニアに役立つ記事を提供していきますので,よろしくお願いいたします。
 

(安保 秀雄=日経ITプロフェッショナル