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 インターネットにアクセスしていると,気になるWebページが増えてくる。まずはWebブラウザのブックマークに登録し,定期的にアクセスすることになるが,気になるWebページの数が数十といったレベルに達すると,時間も手間もばかにならない。こういったときに役に立つはずの技術が「RSS」だ。RSSは,Webページの情報を要約して記述するための書式。WebサイトがRSSデータを用意し,それをユーザーのソフトが分析したり整理したりすることでWebアクセスが便利になるという触れ込みだ。2003年~2005年ころ,話題になったのを覚えている読者も多いことだろう。

便利なはずなのにフラストレーションがたまる

 しかしRSSは,期待されたほど普及していない。実際に使ってみると,意外とフラストレーションがたまるのだ。最大の理由は,気になるWebページが必ずRSSデータを配信しているとは限らないこと。例えば,気になるWebページの代表であるニュース・サイトの多くは,RSSデータを配信しない。企業のサイトや個人のWebページであっても,RSSを配信するところは決して多くはない。ブログ以外のサイトでRSSを配信するのは例外に近い。結果として,RSSリーダーでチェックできない大多数のサイトは,従来どおり手作業で巡回することになってしまう。

 一方,利用に困るRSSデータを配信するWebサイトもある。例えばある新聞社のニュース・サイトは,すべてのニュースを機械的に並べたRSSデータを配信する。RSSリーダーで表示すると,膨大な量のニュースが表示されることになる。興味がある分野のニュースを探し出してチェックするのは難しい。

 このようにRSSデータを配信しなかったり使い勝手が悪かったりするWebサイトのために,ユーザーが指定したWebページのRSSデータを生成してくれるサービスが存在する。サイドフィードの「MyRSS.jp」やNTTレゾナントの「gooフィードメーカー」といったものだ。これらのサービスを使えば,指定したWebページの更新情報をRSSデータとして手に入れられる。ただし,いったんできあがったWebページからRSSデータを作るため,生成されるRSSデータの精度にはどうしても限界がある。お目当ての記事の更新情報がうまくRSSデータにならなかったり,必要ない広告部分までRSSデータになってしまったりしがちなのだ。

Internet Explorer 7で正のスパイラルがはじまる

 このようにRSSリーダーを使う側にとっての不満は,お目当てのWebページのRSSデータが手に入らないこと。しかし,この状況が変わる道筋が見えてきた。すべてのWindowsユーザーがRSSリーダーを手にする日が近付いているのだ。マイクロソフトは9月までに,RSSリーダーを内蔵する「Internet Explorer 7」をWindows Updateの「優先度の高い更新」として配布することにしている。こうなれば一挙にRSSリーダーが普及し, WebサイトのアクセスがRSSデータの配信によって差がつく可能性が高くなる。そうなればWebサイト側もRSSデータの配信にまじめに取り組むことになるからだ。

 Internet ExplorerのRSSリーダーは,デフォルトでは更新間隔が1日。とても先進的とは言えないが,それでも必要最低限の機能を備えている。多くのユーザーが初めてRSSリーダーに触れて便利さに気付けば,RSS普及の好循環が始まる。RSSが普及すれば,多数のWebサイトから集めたRSSデータを加工して,ユーザーの望む情報をRSSデータとして提供するサービスが当たり前に使えるようになる――。記者は期待を込めてそう考えている。