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 2007年1月30日にWindows Vistaが店頭で発売されてから約1年と2カ月が経過した。この記事は,2007年10月に書いた「Vistaが『遅い』と感じませんか?」の続編である。

 そのあとに起こった一つの変化は,VistaのService Pack 1(SP1)が提供されたことだ。「SP1適用済みのWindows Vista DSP版,3月15日に登場」,「Windows Vista SP1,一般向けダウンロード始まる」といった記事でお伝えしているように,SP1が提供されてVistaは少しバージョンアップした(バージョン番号で言えば6.0.6000から6.0.6001)。

 SP1の提供と同時に値下げもほんの少しあった。「Windows Vistaのパッケージ版をSP1から値下げ」がそれだ。米Microsoftが2月28日に出した発表文を読み返してみると「Vistaは登場から1年間,プリインストールではソリッドなセールスを見せた。ビジネスの大きなパーセンテージを占めている部分ではないものの,スタンドアロン・リセール・セールスはまだ成長の余地がある」と述べている。言い換えれば,単体売りはあまりうまくいかなかった。その状況を変えるための値下げである。

 記者は前回Vistaの「価格が高い」とコメントしたが,Microsoftが価格を変更するとは予想していなかった。Vistaの普及が遅いことがMicrosoftにとっても課題なのかと思うと,Windowsの記事を書き続けてきた記者としては,うすら寒い気持ちになる。

 一般のパソコン・ユーザーがWindows XPを使い続けるのはそれでいいと思う。XPからVistaへ入れ替えるのは簡単な作業ではなく,手間も時間もお金もかかるからだ。

 でも,あなたがWindowsを避けて通れないプロフェッショナルであるならば,Vistaの,できれば64ビット版(x64)を手元で動かしてみるのはどうだろうか。メモリーが安くなり続けている→x64の時代はどうやらやってきそうだ→x64の情報収集を始めたほうがよさそうだ→x64のWindowsを使うなら,今さらWindows XP x64 Editionを導入するよりは,Vista x64を使ってみるほうがよさそうだ,という考えである。

Vistaの遅さが気にならなくなった

 さて,前回記者が「遅い」と訴えていたのは,自宅のメイン機として使っている2005年に購入したデルの「Inspiron 700m」というノート・パソコンに,Vistaの32ビット版(x86)をインストールしたものだ。Pentium M(1.6GHz),メモリー512MB,ハード・ディスク80GBという構成だったが,2月29日にメモリーを増設して1280MB(256MB+1024MB)にした。メモリー512MBでは,前回書いた(1)復元ポイントを使わない,(2)インデックスを使わない,(3)自動でWindows Updateを動かさない,という対策をしても,本当にぎりぎりの動作だった。

 特につらいのがウィルス対策ソフトの自動アップデートで,パソコンの電源を入れてログオンした直後にアップデートが始まると,使いたいのに使えない時間が長い。ウィルス対策ソフトの使用をやめるのも一つの方策なのだが,自分以外の家人が使うことを考えると踏み切れない。家人も内心遅いと思っていたようなので,悩んだあげく,DDR333の1GB SO-DIMMを7600円(税込み,ほかに代引手数料315円)で購入してメモリーを増やした。少し古いメモリーである分,割高な気もするが仕方ない。

 メモリーを増設したときに調子に乗って,Vistaの高速化機能である「ReadyBoost」も試してみた。あまり使わない512MBのSDメモリー・カードをメモリー・カード・スロットに装着して,そのメモリーをディスク・キャッシュに使うことでハード・ディスクへのアクセスを減らそうという試みである。

 これはすぐに頓挫した。メモリー・カード・スロットは,デジタル・カメラからデータをコピーするのに使う時があるので,その際にReadyBoostのメモリーをはずしたところ,メモリー・カード・スロットが使用不能になることがあったためだ。USB端子も,一つはマウスで,もう一つはVPN(Virtual Private Network)のUSBキーで使ってしまうため,ReadyBoost専用にはできない。ReadyBoostは会社のデスクトップでも試しているが,あまり恩恵は感じられない。実メモリーを増やすほうが効果的だろう。

 メモリー増設のあとに,ハードディスクのデフラグメント(断片化解消)に夢中になった。「JkDefrag」というソフト(写真1)を見付けたのがきっかけだ。

写真1●デフラグメント(断片化解消)ソフト「JkDefrag」。64ビット版(x64版)のVistaをセーフモードで立ち上げて,JkDefragの64ビット版を動かしている。けっこう断片化している
写真1●デフラグメント(断片化解消)ソフト「JkDefrag」。64ビット版(x64版)のVistaをセーフモードで立ち上げて,JkDefragの64ビット版を動かしている。けっこう断片化している [画像のクリックで拡大表示]

 Vistaにもデフラグの機能はあるが,「別途作っているんだから,何かメリットがあるんだろう」と使ってみた。ドキュメントに,デフラグの前にクリーンアップ(Windowsでハード・ディスクのプロパティを表示して「ディスクのクリーンアップ」)をしろ,セーフモードで立ち上げてデフラグするとよい,最初に「-a 7」オプションを使って名前順にソートするとよい,などのアドバイスがあったので,それに従ってみた。

 とんでもなく時間がかかるし,一度実行しただけでは完全にデフラグされないようでもある。それでも,時間をかけるとディスクがきれいになっていくことが表示でわかるし,ディスク・アクセスが速くなった感触もある。エクスプローラでフォルダ(ディレクトリ)を開いていくだけでも,反応速度の改善が感じられる。