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最初の生放送は“撃沈”

2007年12月25日に行われた最初のニコニコ生放送。西村博之氏とニコニコ動画を開発した戀塚昭彦氏が出演した
2007年12月25日に行われた最初のニコニコ生放送。西村博之氏とニコニコ動画を開発した戀塚昭彦氏が出演した(画面は録画)
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 2007年12月,いよいよ最初の生放送が決まった。放送されることになったのはニワンゴの取締役で2ちゃんねるの管理人である西村博之氏と,ニコニコ動画のプレーヤーとメッセージ・サーバーを開発したドワンゴのエンジニア戀塚昭彦氏の対談である。

 ところがこの最初の生放送は見事に「撃沈した」(ドワンゴ 研究開発本部 杉谷保幸氏)。放送開始直後に,ドワンゴの予想をはるかに超えるスピードでユーザーがアクセス,それによりシステムのバグが顕在化したためだ。

 最初の生放送であり,聴衆の人数は1000人に絞った。1000人に達したところで配信の受付を終了する。そうすれば問題なく配信できるはずだった。

 人数制限の仕組みは以下のようになっていた。ユーザーがWebサーバーにアクセスし,Flashの動画プレーヤーをダウンロード,配信サーバーにアクセスする。Webサーバーはクライアントが配信サーバーへ接続した数をカウントし,定員に達したところで受付を停止する。

 しかし,放送開始直後にアクセスしたユーザーの勢いは,ドワンゴの予想を大幅に上回っていた。そのことにより,ドワンゴが意識していなかったあるタイムラグが配信サーバーに過負荷をもたらした。Flashプレーヤーが起動するまでのタイムラグである。システムはFlashプレーヤーが起動したところで人数をカウントする仕組みになっていた。「1秒もない,コンマ何秒というタイムラグ」(杉谷氏)だったが,そのコンマ何秒の間Webサーバーの受付停止が遅れたために,1000人規模のユーザーがアクセスし配信サーバーへの接続が定員をオーバーした。計画では1000人のところ,2600人が接続したのである。

 その結果,配信は開始から約25分後に「バツンと切れた」(杉谷氏)。

 サーバーを再起動したものの,30分のうち後半の数分が放送できなかった。

■訂正
掲載当初,「配信は開始後数分で切れ,生放送できたのは後半の数分だった」と記述しておりましたが,正しくは「放送開始後約25分で配信が切れ,30分のうち後半の数分が放送できなかった」です。お詫びして訂正いたします。