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雪辱を期し改良とテストを繰り返す

 雪辱を果たすべく,ドワンゴは生放送の強化を進めた。問題を修正し,サーバーを増強して冗長構成とした。回線も増強。一般ユーザーの協力をつのった公開テストを4回実施した。 。

 2月22日には影山ヒロノブ氏や松本梨香氏らの音楽ユニット「JAM project」のイベントを生放送した。周到な準備をしたことで,この生放送は無事成功した。

 「よし,1万人の生放送をやろう。なるべく早く」

 今度は失敗できない。「もう一度テストしたい」(杉谷氏)。完璧を期すため,6月2日,3000人に配信するニコニコ動画大反省会を生放送した。よる8時から西村博之氏,戀塚昭彦氏,ニコニコ動画運営長の中野真,ニワンゴ代表取締役杉本誠司氏らが出演し行われた大反省会の放送は,ほぼ問題なく終了した。

 そして,1万人への生放送は,2008年7月4日,ユーザー2000人が参加するイベント「ニコニコ大会議」と決まった。

 生放送用の動画プレーヤーFlashも新たに作った。「ニコニコ動画プレーヤーには動画を一時停止したり早送りしたりする機能があるが,生放送の際にはこれが邪魔になる」(杉谷氏)。前述のように機能追加により複雑になっていたため,ActionScript3とFlexで開発し直した。通常の動画プレーヤーと見かけはほとんど同じだが,生放送にアクセスした際にはこの生放送専用プレイヤーがWebブラウザにダウンロードされる。

 1万人の生放送に備え,大量のコメントがいっせいに書き込まれても見やすくなるよう,戀塚氏がメッセージ表示方法を改良した。動画の関連商品をユーザーが登録できるアフィリエイト・サービス「ニコニコ市場」も,生放送にあわせ,放送中に商品を更新すると全員の画面が更新されるようにした。

1万人に生放送を行った2008年7月4日の「ニコニコ大会議」
1万人に生放送を行った2008年7月4日の「ニコニコ大会議」(画面は録画)
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 万全を期して臨んだ7月4日の本番。当日に元ドコモの夏野剛氏がドワンゴの顧問に就任することが発表された(関連記事)。iモードの“顔”だった夏野氏が何を話すのか,興味を抱いた多くのユーザーがニコニコ生放送に殺到した。

 異変が起きたのは,生放送開始から間もなくだった。