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3年続いた宴が終わる

 ここにきて、中堅・中小SIerの経営に対する危機感が高まったのにはいくつか理由がある。最大の理由は宴が終わったということだ。

 米国のサブプライムローン問題と世界的な原料高は、企業のIT投資を確実に減らし始めた。国内でも牽いん役である金融業や通信業がIT投資を抑制しているのではないか、という声を聞く。

 2005年度、2006年度、2007年度とSIerは好業績をおう歌してきたが、風向きが変わった。IT投資削減の兆しを感じ取ったSIerの間で、経営の先行きに対する危機感が高まるのは当然のことだろう。

 言い古されたことだが、受託開発を中心にした企業は継続的に中国やインドを活用したオフショア開発の広まりで、受注価格の低減圧力を受け続けている。最近では、「上海、北京の技術者を使ってもそれほど価格面のメリットはない。もっと安価に技術者を調達できる場所を探している」と話すSIer幹部もいる。

 経営者の高齢化の問題もある。経験豊かな大手SIerの経営者の中には、「もう十分に働いた」あるいは「疲れた」と感じて、経営の第一線から退く人物がいるという。現実問題として中堅・中小SIerでは、親族かどうかに限らず後継者不在で悩む企業も多い。話がまとまるどうかは別として、売りに出されるSIerも少なくない。

 産業全体の売上規模は拡大しているものの、経済産業省が実施している「特定サービス産業実態調査」で、情報サービス産業の事業所数は10年ほど前から減り続けている。そもそもSIerの世界が淘汰・再編の渦中にあることも忘れてはならない。中堅・中小SIerが感じる危機感は、IT業界の今後を占う上でも重要な意味合いを持つといえるだろう。

 最後に、一つお知らせがある。実は、日経ソリューションビジネスでは、長島さんの書籍発行を記念して、9月30日に「下請け・人月ビジネスから抜け出し、高収益を実現!SIerのビジネスモデル再構築・実践セミナー」を開催する。前述した長島さんのセミナーでは、終了後のアンケートでは200人を超す参加者の95%が満足したという結果が出ている。

 自らのコンサルティング活動の集大成である書籍の執筆を経験されたことで、長島さんの理論にはさらに磨きがかかったものとなったと確信している。よろしければ是非、こちらのセミナーにもご参加ください。