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 日経コンピュータの2008年8月15日号で顧客満足度調査の特集記事を執筆した。第13回となる今回は従来からの企業に官公庁/地方自治体,大学を加え,全国から2213件という過去最大の回答数を得た。システム開発/運用といったサービスから,PCサーバーやERPパッケージといった製品のサポートを含めた満足度を算出している。

 結果を集計し始めると,1つの傾向に気づいた。各ベンダーに対するユーザーの評価の差がグンと縮まっているのだ。具体的には,21分野中9分野でランキング首位から最下位までが5ポイント以内にひしめくという状況。3年前に実施した第10回では,首位から最下位まで5ポイント以内に収まったのは,22分野中4分野に過ぎなかったから,評価の差がいかに縮まったかが分かるだろう。各ベンダーの顧客満足度(CS)向上に向けた全社的な取り組みが一定の効果を上げた証左と言える。

 しかし実際に2000枚の調査票をひっくり返すと,ユーザーの悲鳴ともとれる「ベンダーへの不満」が書きつづられている。その一方で,ベンダーを高く評価する声もある。そこで,全国の回答者を実際に訪問し「好き」と「嫌い」,つまり「惚れる」分かれ目を聞いてみることにした。以下は多くの回答者とのやり取りをもとに座談会形式に構成したものだ。

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記者:今回,「満足」と「やや満足」,「やや不満」と「不満」の4段階で評価していただきました。「満足」と「不満」のどちら側につけるのか,基準を教えてください。感覚的なものでも構いません。

回答者A:よっぽどでない限り,「満足」と「不満足」はつけにくいなあ。

記者:すると,「やや満足」と「やや不満」はどうでしょうか?

回答者B:まずはこちらのビジネスモデルを理解しているかどうかじゃないかな。例えば,当社のホームページをざっと見れば分かるようなことを調べないで提案にくるベンダーは「やや不満」になる。

回答者C:そうそう。提案書の表紙に当社の名前が入っているけど,別に同業他社を入れてもいいような「テンプレート提案」をいまだに持ってくる。何十枚のうち使えるのは2,3枚かな。それが当社向けに書いた部分(苦笑)。

回答者D:おまけに,提案書の中身も専門用語だらけ。3文字言葉や技術用語を書かれても,そのまま経営陣に持って行けないよ。結局,ほとんど書き直している。

回答者E:当社独特の業務の言い回しが入っていると,「おっ知っているな」と評価したくなるな。