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 だんだんと冷え込みが厳しくなって,そろそろ暖房機器を引っ張り出す時期となりました。そんな折,我が家で今年,問題になりそうなのが,例年,ファンヒーターを設置している場所を占有している“バケツ”の存在です。実際にはバケツではなく,雑貨の収容ケースなのですが,形状が円筒形なのと,大きさが,ぞうきん掃除に利用するバケツ大なので,そう呼んでいます。

 そのバケツの中身はというと,パソコンやデジタルカメラやプリンタなどの周辺機器を購入したときに付属していたケーブル類です。ほとんど利用することのないケーブルが,バケツ一杯分もたまっているのです。このバケツ,昨年までは整理棚に納まっていたのですが,この春に部屋の模様替えをしたとき,元の収納場所に納め戻すことができず,冬の間ファンヒーターがあった場所に置いていました。夏から秋にかけては,それで困らなかったのですが,再びファンヒーターを置こうとすると,急にじゃまになったというわけです。

 かつて周辺機器用のケーブルは,その機器独自のコネクタを利用したものなどもあり,汎用性はあまりありませんでした。PDAとパソコンを接続してデータを同期させるケーブルがその代表例でしょう。パソコン側はシリアル(RS-232C)ですが,機器の小型化が求められるPDA側のコネクタは各社バラバラでした。しかも,PC-98シリーズ,DOS/V,Macintosh用などとパソコン側のコネクタ形状もバラバラだったため,付属ケーブルも何本か付属している製品もありました。

 今はDOS/V機を利用しているが,いずれMacintoshを使い出すかもわからない。その際,ケーブルはメーカーからオプション品として購入するしかないため,捨てるに捨てられない・・・。そんな思いでバケツ一杯分もたまっていったに違いないと想像しました。しかし現在はWindows,Macintoshともに周辺機器との接続はほぼUSBケーブルに一本化されています。記者が現在利用している周辺機器もほとんどUSB対応のものに代替わりしています。もはやレガシーなケーブルを保管しておく必要もなくなりました。そこで意を決して,レガシーなケーブルを廃棄し,本格的な寒さが来る前にファンヒーターの設置場所を確保することにしました。

 ところが,実際にケーブルの整理を始めてみると,その半数以上がUSBケーブルでした。しかも,周辺機器を購入した時のビニール袋に入ったままのものもいくつかありました。レガシーなケーブルもあるにはあったのですが,少数派でした。考えてみれば,USBが一般化しはじめて10年近くになるでしょうか。バケツの中のケーブルがUSBが主流派となっていたのも当然の流れでしょう。しかし,なぜにこんなにUSBケーブルが余っているのでしょうか。

 周辺機器に付属のUSBケーブルは長さが1m程度のものが多いようです。しかし,ユーザーの利用環境はさまざま。長すぎたり,逆に短すぎたりすることもあります。となると,単体売りされている適切な長さのケーブルを買い求めることとなります。巻き取りが可能など便利な製品も売られています。デジカメとノートPCを旅行に持って行くときなどには,こうしたケーブルの方が便利です。また,周辺機器はいくらでも買い足すことはできますが,パソコンのUSBコネクタの数には限りがあり,同時に利用する機器の数も限られます。ケーブルの本数もそれだけあれば足ります。

 こうしてせっかく周辺機器に付属していても,結局利用されないUSBケーブルが増えていったというわけです。利用しないなら捨てればいいじゃないか,と言われそうですが,貧乏性なためか,使えるケーブルを捨ててしまうことには抵抗があります。今風に言うなら「エコじゃない」となります。何とかならないものでしょうか。

 最近はコンビニで弁当を買うと,箸が必要かどうか聞いてくれます。これと同じ仕組みを周辺機器の流通にも導入できないでしょうか。USB接続の周辺機器をレジに持って行くと,店員さんが「USBケーブルは必要でしょうか?」と聞いてくれるのです。以前のように機器ごとに異なるケーブルが必要だった時代ならともかく,ほぼUSBに一本化された現代なら,決して無理な相談ではないはずです。

 ケーブルのコストは,メーカー,ショップ,ユーザーのいずれがどういう形で負担するのかなど,課題は多々あるでしょう。しかし,これもITのグリーン化に関する活動として,検討してくれる企業は出てこないものでしょうか。