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 米Microsoftの中央研究所「Microsoft Research」の統括責任者であるRichard Rashid氏によれば「世界で出荷されるサーバーの20%を、わずか4社が購入している」そうだ。2009年3月6日に英フィナンシャルタイムズがWebで伝えた。米IDCが2月に発表した2008年通期の世界サーバー出荷台数は810万台なので、「わずか4社」が160万台のサーバーを購入した計算になる。

 Rashid氏が挙げる4社とは、Microsoft、米Google、米Yahoo!、米Amazon.comだ。Rashid氏が所属するMicrosoft自身も2008年、米国シカゴに「コンテナ型データセンター」を本格的に採用した大型データセンターを建造した。

 シカゴデータセンターの様子は、同社のGlobal Foundation Services担当General ManagerであるMichael Manos氏がブログに掲載した写真からうかがえる。がらんとした駐車場のような建物の中に、コンテナが並ぶ姿は壮観だ。1台のコンテナは2500台のサーバーを搭載できる。同データセンターには150~220台のコンテナが搬入される予定だ。シカゴ1カ所で最大55万台のサーバーが展開できることになる。

 筆者が所属する「日経コンピュータ」が2008年11月に行ったインタビューで、同社CEO(最高経営責任者)であるSteve Ballmer氏はシカゴデータセンターが「Web検索に特化した施設」だと説明した(関連記事:「いずれすべてがクラウドに移行」、私はそう信じている)。他の2社に大きく水をあけられたMicrosoftですら50万台規模のサーバーがWeb検索に必要だとするならば、GoogleやYahoo!のサーバー規模は推して知るべきだろう。「わずか4社で年間160万台のサーバー購入」は、十分あり得ると思う。

Rackableの年次報告書から推定してみる

 では、Amazon.comはどうだろうか。Amazon.comもGoogleと並んで「データセンターに関して口が堅い」1社である。しかし、われわれ日経コンピュータも、徹底理解「Amazonクラウドサービス」(2009年4月10日に開催)というイベントを主催する身であり、「全く分かりません」では済まされない。そこで公開資料を元に、同社のサーバー台数を推定してみた。

 Amazon.comのサーバー台数は、米国のサーバーメーカーである米Rackable Systemsが2009年3月19日に発表した年次報告書(Annual Report)から、ある程度推測できる。Rackable SystemsはAmazon.comやMicrosoftに高密度サーバーを納入しており、売り上げの何割がこれら主要顧客からもたらされたか年次報告書で公開しているのだ。

 Rackable Systemsによれば、2008年度(2008年12月期)の売上高に占めるAmazon.com向け売り上げの割合は35%(2007年度は16%、2006年度は10%以下)。これに対し、Microsoft向け売り上げの割合は14%(2007年度は36%、2006年度は34%)、Yahoo!向け売り上げの割合は10%以下(2007年度は12%、2006年度は26%)だったという。

 ちなみに、2008年に入ってMicrosoftとYahoo!という大口顧客からの注文が激減したRacable Systemsの業績はあまり芳しくない。2008年度の売上高は前年同期比29.4%減となる2億4743万ドル、純損益は2294万ドルの赤字(前年同期は2797万ドルの赤字)だった。