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情報システムの開発プロジェクトにおけるテスト工程を管理するソフトが,テスト・ツール(テスト管理ツール)である。テストの計画/実施/評価といった一連のプロセスを支援する。主な機能は,各種の情報を格納して関連付けるリポジトリ・データベース(リポジトリ),自動テストの実行管理,集計/分析の3つ。大きく,管理者を支援する製品と開発者を支援する製品に分かれる。(池上 俊也=日経SYSTEMS

 テスト管理ツールは,テストの計画,実施,評価といった一連のプロセスを支援するソフトである。同ツールの利用率は低いが,導入を検討している企業は多い。システムの品質への要求がより厳しくなる中,「テスト管理」に対するITエンジニアの意識は高まっている。

 実際,短納期開発の中で,テストを迅速かつ確実に進めるのは容易ではない。20~30人月程度のプロジェクトでさえ,テスト・ケースの数は3000~4000もある。「大量のテスト・ケースをさばくには,ツールを使ったテストの自動化や管理が不可欠」とする企業は多い。

 従来,テストの計画や結果の管理には,表計算ソフト「Excel」を使うケースが多かった。Excelシートに実施すべきテスト・ケースを入力し,テスト担当者はそれに従ってテストを実施,テスト結果は同じExcelシート上に書き込んでいくというものだ。

 だが,Excelによるテスト管理には問題もある。例えば,テスト結果をExcelシートに入力する作業負荷は大きい。入力数が増えれば,入力ミスの原因にもなる。要件変更に伴うテスト・ケースの修正や整合性確保もおぼつかない。テスト担当者によるテスト結果の虚偽報告や関係者による改ざんも,仕組み的に回避できない。

 こうしたテスト管理上の問題を解決するのが,テスト管理ツールだ。リレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)を使って,要件やテスト・ケース,不具合情報といったテスト情報を一元的に管理する。データの修正履歴が残るので,虚偽報告や改ざんも防止できる。テスト結果を自動収集すれば,人手による入力の手間を減らすことも可能だ。

表計算ソフトの限界を超える管理ツールの3つの機能

 テスト管理ツールが備える機能は3つある。1つはリポジトリによるテスト情報の一元管理,2つ目は自動テストの実行管理,3つ目は集計/分析機能---である。これら3つの機能を使うことで,テストの作業負荷を下げると同時に,ミスの少ないテスト・プロセスの確立を支援する。Excelがカバーできるのは集計/分析機能だけだ。