ブレードサーバーの運用管理を支援する目的で、ベンダーはシャーシ内のCPUブレードとモジュールの稼働状況や障害などを把握する運用管理ツールを用意する。運用管理ツールには、日立製作所のBSMSのようにブレードサーバーに特化したツールもあれば、サン・マイクロシステムズやデルのようにラックマウント型やタワー型と同じツールを使用するケースもある。

 こうした機器の管理に加えて、ネットワーク設定の簡素化や障害発生時の対応など導入や運用管理を支援する仕組みが充実しているかどうかも製品を選択するうえで検討材料となる。

 例えば、NECは7月からL2スイッチを簡単に設定できる機能として「SmartPanelモード」を搭載した。L2スイッチの設定は、通常はネットワークの知識を必要とするCLI(コマンドラインインタフェース)などで行うところを、SmartPanelモードではWebブラウザ上で視覚的なGUIを使用する(図4)。外部ポートと内部ポートのそれぞれで使用するグループをGUIで設定すれば済む。たとえブレードサーバ ーに内蔵されてるスイッチモジュールの利用経験がなくても、サーバーやネットワークの担当者はSmartPanelモ ードを使って設定できる。

図4●L2スイッチを容易に設定できるNECの「SmartPanelモード」
図4●L2スイッチを容易に設定できるNECの「SmartPanelモード」
Webブラウザ上で、使用するポートを視覚的に設定できる

 日本HPの「Virtual Connect」もWebブラウザ上で容易にVLANの設定ができるようにする機能である。「シャーシには複数のCPUブレードが混在しているため、ネットワークの設計が複雑になる」と、日本HPエンタープライズストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部サーバプロダクト・マーケティング部の木村剛氏は指摘する。Virtual Connectでは、シャーシにLAN仮想化モジュールとSAN仮想化モジュールを挿入して、CPUブレードとこれらのモジュール間を物理的に接続しておけば、ブラウザの管理画面から使用するポートと接続先のVLANを設定できる。仮想化環境を構築している場合には、仮想マシンのVLAN接続の設定も可能だ。

障害復旧機能の充実にも着目

 運用管理では、万が一障害が発生した際に、どれだけ短期間で復旧できるかもカギになる。ブレードサーバーに搭載されている復旧機能にも着目したいところだ。

 障害発生時の復旧機能としては、(1)シャーシ内にあらかじめ用意していた予備機への自動切り替え(2)サーバー交換時の即時復旧という、大きく2パターンがある。

 前者では、障害を検知した際に、自動的に予備ブレードに切り替えて稼働を継続する。日立製作所のN+1コールドスタンバイ機能では、複数のサーバーを予備機として設定できるほか、VMwareやVirtageによる仮想化環境でも利用可能だ。

 一方、後者ではデルのリップ&リプレースと呼ぶ機能が代表的だ。故障したサーバーを取り外して新しいサーバ ーを挿入すると、即座にOSやソフトウエアを自動的にインストールすることができる。