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 日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った2006年12月調査で,11月の「IT予算執行(消化)率INDEX」は平均-5.1%だった(1月9日付け記事参照)。何らかの分野で予算執行が予定通りでなかったとする回答者に,担当領域全般を俯瞰して予算執行が予算通りでなかった理由を聞いた。

 製造業はIT予算執行率INDEXが2カ月連続の横ばいから約4ポイント・アップし-3.2%(1月11日付け記事参照)。「予算と執行のずれの理由」もこれを反映するように,「新プロジェクトの発生」をはじめとする積極的なIT投資姿勢を「ずれの理由」に挙げた回答者の比率が前回より大幅にアップした。「新プロジェクト」が前回の2.2%から今回は8.2%に拡大。「新プロジェクトの発生」~「会計処理上の都合による執行予定の前倒し」という積極投資サイドを合計すると,前回調査の8.7%から今回は13.3%に回復した(前々回は29.3%)。これに対し,予算執行(消化)の先送り側は合計25.5%で,前回の30.4%,前々回の27.1%とさほど大きな変化はない。

 IT予算執行率INDEXがほぼ横ばいの-6.1%だったサービス業(前回11月調査では-5.9%,前々回は-5.2%)は,積極投資サイドを合計すると17.3%で前回13.2%よりやや拡大。しかし「プロジェクトのキャンセル」~「会計処理上の都合による執行予定の先送り」という消極投資サイドが合計26.1%で7ポイント増(前回は19.1%)と,積極サイドより大きく増えた。後者は主に「工程見直しによる1カ月程度の先送り」(前回1.5%→今回6.1%)と「プロジェクトの先送り」(前回13.2%→今回16.5%)の二つの比率が増えたためである。

 「流通業」(IT予算執行率INDEXは今回-3.2%,前回-1.9%,前々回-3.2%)は,前回までのこの設問への有効回答数が30件に満たないため比較するのはやや危険だが,「新プロジェクトの発生」など積極投資サイドの合計が約4ポイント拡大して17.5%(前回13.4%),消極サイドは前回26.7%に対して今回も25.0%でほぼ横ばい(前々回は19.0%)だった。

◆注
 調査実施時期は2006年12月上旬~中旬,調査全体の有効回答は6066件,うち情報システム担当者の有効回答は1294件。
 本文中の「予算執行率INDEX(平均の予算執行率)」は,選択式回答の「50%超の未達」を-65%,「20%~50%の未達」を-35%,「10%~20%の未達」を-15%,「10%未満の未達~10%未満の超過(ほぼ予算通り執行)」を0%,「10%~20%の超過」を+15%,「20%~50%の超過」を+35%,「50%超の超過」を+65%に換算して加重平均した。
 「製造業」は「機械製造」,「コンピュータ,周辺機器製造」,「その他電気・電子機器製造」,「上記3種以外の製造業」を合計した。
 「サービス業」は「サービス業(マスコミ,広告,デザイン,飲食店,その他)」,「専門サービス(弁護士/会計士など)」,「金融/証券/保険業」,「運輸/エネルギー」,「通信サービス」,「情報処理/ソフトウエア/SI・コンサルティング/VAR」の合計。
 「流通業」は「商社」,「コンピュータ関連販売」,「上記2種以外の流通/小売」の合計。
 なお本調査ではコンピュータ関連業種に所属する回答者にも「自社の業務処理のためのIT投資」について回答することを求めた。

図●11月のIT予算執行が,予算通りでなかった理由(回答者の担当領域全般について,業種別)