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調査内容 IT予算執行のずれ要因(業種別,企業規模別)
調査時期 2007年6月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 1661件(659件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数

 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に行った調査で,2007年5月の担当領域のIT予算執行が予算通りでなかった理由を,業種別と企業規模別に見てみた。なお前回2007年5月調査(2007年4月実績)と同じく今回も,業種別の「流通業」,企業規模別の「300人以上1000人未満」は回答数が30件に満たないため,参考値として図中でのみ紹介する。

 製造業では,前回25.0%あった「新プロジェクトの発生」が約10ポイント低下して15.6%,逆に「プロジェクトの先送り」が前回の40.9%から今回は46.9%に拡大した。7月27日付け記事で紹介した全体(全業種・規模)平均とほぼ同じ傾向だが,「新プロジェクトの発生」~「会計処理上の都合による執行予定の前倒し」の積極IT投資側の回答の合計比率は全体の34.7%に対し,製造業は28.1%とさらに低い。

 サービス業ユーザーは,「新プロジェクトの発生」が前回の28.3%から今回は20.0%に下がったが,「プロジェクトの前倒し」が同じく20.0%(前回は8.7%)で,積極IT投資側の回答の合計比率は4割ラインにとどまった(前回は47.8%)。しかしサービス業でも「プロジェクトの先送り」は増加傾向で,前回の21.7%が今回は34.3%と,全体平均とほぼ同じ約13ポイント増だった。

 企業規模別の分析では,大規模ユーザー(回答者が担当するシステムの利用者が1000人以上)で,積極IT投資側の回答の合計比率がわずか25.7%に低下。「新プロジェクトの発生」が前回の22.6%から14ポイント低下し,「プロジェクトの先送り」が前回の29.0%から11ポイント増加している。

 一方,小規模ユーザー(回答者が担当するシステムの利用者が300人未満)は,積極IT投資側の回答の合計比率が45.7%(前回は46.6%)と比較的高め。「新プロジェクトの発生」は前回が31.5%と非常に高く,さすがに今回は約12ポイント減少したが,「プロジェクトの前倒し」の約11ポイント増でほぼ帳消しになっている。とはいえ,この小規模ユーザーでも,「プロジェクトの先送り」は前回の31.5%から,今回は39.1%へ8ポイント近く増えている。業種・規模を問わず,「IT投資プロジェクトの先送り」が目立って増えていることに注意が必要だ。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,担当領域全般および業務アプリケーションやインフラなどの分野ごとに,前月(2007年5月)の「予算執行が予算通りでなかった」とした回答者に,その分野が「予算通りでなかった理由」を聞いた。
 「製造業」は「機械製造」,「コンピュータ,周辺機器製造」,「その他電気・電子機器製造」,「上記3種以外の製造業」を合計した。
 「サービス業」は「サービス業(マスコミ,広告,デザイン,飲食店,その他)」,「専門サービス(弁護士/会計士など)」,「金融/証券/保険業」,「運輸/エネルギー」,「通信サービス」,「情報処理/ソフトウエア/SI・コンサルティング/VAR」の合計。
 「流通業」は「商社」,「コンピュータ関連販売」,「上記2種以外の流通/小売」の合計である。
 なお本調査ではコンピュータ関連業種の回答者にも「自社の業務処理のためのIT投資」について回答することを求めた。
 「企業規模」は,「回答者が担当・関与する情報システムを利用している就業者数(従業員,パート/アルバイト,派遣就業者を含む)」について聞いたものである。
 調査実施時期は2007年6月中旬,調査全体の有効回答は1661件,うち情報システム担当者の有効回答は659件。

図●2007年5月のIT予算執行が,予算通りでなかった理由(回答者の担当領域全般について,業種別)

図●2007年5月のIT予算執行が,予算通りでなかった理由(回答者の担当領域全般について,企業規模別)