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 ユーザーはNGN上の付加サービスに,どれだけ利用料を払ってもいいと考えているだろうか。第2回第3回で付加サービスへの期待値を見てきたが,そこでそのサービスを「使いたい」「使ってもいい」というユーザーに月額いくらまで払ってもいいかという「サービス利用料インデックス」(払ってもよいとする利用料を,企業ユーザーには1万円単位,個人ユーザーには100円単位で尋ねた結果を加重平均したもの)を聞いた結果を紹介する。

圧倒的に高い料金を付けたのは通信速度保証サービス

 企業ユーザーで高い「サービス利用料インデックス」だったのは,圧倒的に通信速度を保証するサービス(図1)。4種類のサービスいずれも月額2万円を超えている。多くの企業が現在,FTTHを利用して企業ネットを構築しているが,FTTHは月額数千円と安いものの,ベストエフォートなので通信の安定性という点では,どうしても専用線などに劣る点がある。おそらくそういったユーザーが,少し多く払っても通信品質の保証を求めたいとか,逆に通信品質のために専用線を使い続けているユーザーが,安い代替手段として使いたいといった期待が現れているのだろう。

図1●企業ユーザーのサービス利用料インデックス
図1●企業ユーザーのサービス利用料インデックス

 また,一番利用料を高く払ってもいいとしたのがデータ・センター接続であることも興味深い。企業のシステムはサーバー機能を集中させてクライアントはどこからでも同じサービスが利用できるといった形に変化しつつある。そのためデータ・センターの重要性がどんどん増してくる。そういった状況を反映しているようだ。

 コミュニケーション系のサービスは,サービスに対する期待値は低かったが,利用料では比較的健闘している。サービスに期待しているユーザーだけが答えているから,という面もあるだろうが,高画質のテレビ電話/会議の利用料は5位に入った。

 アプリケーション開発機能も期待値は低かったが利用料は上位に入った。必要な人はコストを負担しても使いたいということなのだろう。

 一方,災害時の安否共有サービス,緊急地震速報配信サービスの二つは期待値は高かったが利用料では最下位二つになった。このようなサービスは無料で提供すべきといった声もあった。

個人向けサービスでは「安心・安全」に利用料

 NGNの個人向けの付加サービス20種のサービス利用料インデックスを図2に示す。企業ユーザー向けとケタが違うのは設問の選択肢が違うためだ。企業向けが1万円単位で聞いているのに対し,こちらは100円単位で聞いた結果を加重平均している。

図2●個人ユーザーのサービス利用料インデックス
図2●個人ユーザーのサービス利用料インデックス

 分野で見ると実生活におけるセキュリティに関連したサービスが上位に入った。いわゆるNGNの「安心・安全」を利用したものだ。ホーム・セキュリティは期待値インデックスも比較的高く,サービス利用料インデックスでも月額500円に近いところまで行った。また,「被介護者のリアルタイム・モニター・サービス」「子供や老人などの見守りサービス」といった,期待値インデックスが低かったサービスが上位にランクされているのも興味深い。必要とする人は少なくても,払う額は比較的多いサービスが存在するということだ。

 一方,企業ユーザーと同様「災害時の安否情報共有サービス」「緊急地震速報配信サービス」の二つは最下位になった。こういったインフラ的なサービスは無料で提供してほしいと考えるユーザーが多い。

 「通信速度が保証されたインターネット接続サービス」もサービス利用料インデックスが356円と300円を超えた。企業ユーザーでなくても通信速度の保証に対して利用料を払うというユーザーが多い。

 期待値インデックスが高かったサービスの中で「ウイルスなどからの攻撃を防ぐサービス」は179円,「見逃したテレビ番組を一定期間見られるようにするサービス」は151円と,どちらも中位だった。このように,サービスへの期待値と払ってもいいサービス利用料は一致しない。

 また,自由意見欄では付加サービスなどでトータルの利用料が上がっていくことを懸念する声が相次いだ。サービスの「安さ」への期待はNGNになっても引き続き高い。