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 「データセンターの設置,拡張,運用を行うにあたり,約3分の1のユーザーが『熱問題』の影響を問題視している」---。ITpro Researchモニターを対象に行った「企業のデータセンター利用に関する調査」からわかった結果である。

 本連載は,データセンターの抱えている問題を,省電力や熱対策といったITの環境問題に対する企業の姿勢や取り組みである「グリーンIT」に焦点を当てて,その実態を紹介している。今回は,データセンターの抱える問題点の中から,データセンターの熱問題についてまとめた。

データセンターで「熱問題」が影響するユーザーが3分の1

 第2回にデータセンター担当者の最大の関心事はサーバーの発熱と紹介したが,実際にどの程度発熱が問題となっているのだろうか。「データセンターの設置,拡張,運用を行うにあたり,『熱問題』は,どの程度影響を与えているか」尋ねたところ,「すぐに対策が必要なほど影響している」が5.3%,「多少は影響している」が27.0%と,3分1程度のユーザーが,発熱を問題視してきている。さらに「現在は大きな影響はないが,今後は対策が必要である」としたユーザーが37.2%おり,合計すると約70%が熱問題に対して,近いうちには対策が必要と認識していた。

 これを従業員数による企業規模の違いで見てみると,1000人以上の大企業の方が,若干対策が必要と認識しているユーザーの割合が少ないが,大きな差は見られない。企業規模によらず,多くのユーザーが発熱に対する対策が必要と認識しているようだ。

図1●データセンターにおける発熱の影響(全体および従業員数による規模別)
図1●データセンターにおける発熱の影響(全体および従業員数による規模別)
3分の1程度がすでに影響し,約70%が近いうちに対策が必要と認識している。

36%が発熱を考慮してレイアウト

 これだけ多くのユーザーが必要と認識している発熱問題。では熱対策の一つであるレイアウト上の工夫はしているのだろうか。まず「データセンター内のサーバーのレイアウトに関して,発熱量を考慮しているか」について聞いた(図2)。

 全体で見ると,36.1%が「考慮している」としているが,一方で43.6%が「考慮したほうがいいと思うが,実際には何もしていない」と回答した。ここでも,認識はしていても対策していないユーザーが多数いることが示される結果となった。

 この点を従業員数による企業の規模別にみると,大企業では40%が考慮しており,1000人未満の企業よりも7.4ポイント高い。規模が大きいユーザーの方が,発熱に対する配慮をしているようだ。

図2●サーバーのレイアウトによる熱対策の状況(全体および従業員数による規模別)
図2●サーバーのレイアウトによる熱対策の状況(全体および従業員数による規模別)
全体では36.1%が発熱量を考慮したレイアウトをしているが,43.6%が「考慮した方が良いと思うが,実際には何もしていない」。企業の規模別では,大企業の方がやや対策が進んでいるようだ。