PR

 ブログ,ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS),3次元仮想世界…,インターネット上では新しいサービスや概念が次々に登場している。実際,今回の記事タイトルに使っている「Web 2.0」すら,過去の言葉になってしまいそうである。だが,こうしたサービスや概念はいったいどれだけ浸透しているのか,ITProではその実態を調べるために,2007年11月20日から11月27日にかけてITpro Researchモニターに対し,「Web上のサービスの利用状況に関するアンケート」を実施した。アンケートには1246人から回答を得た。

 その結果,インターネットで提供されているサービスとして挙げた中では,Webメールの利用者がもっとも多く,回答者全体の9割近くが「使っている/使ったことがある」と答えた。Web 2.0的メディアと言われる「ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)」と「ブログ」は回答者全体の約3割が,「カレンダー/スケジュール管理(Google Calendarなど)」や「文書編集・管理(Google Docs & Spreadsheetsなど)」も2~3割が「使っている/使ったことがある」と答えた。また,サービスによって利用者の“世代間格差”が存在することもわかった。

 ただし,このアンケートはメール・マガジンで告知を行い,Webサイト上で実施している。そのため,一般の人を対象にしたアンケートに比べると,インターネット上でのサービスに関心が高い人が回答しており,利用者の比率などが高めに出ている可能性が高い。

動画共有サービスは若年層に圧倒的支持

 まず,現在使っている,あるいはこれまでに使ったことがあるWeb上のサービスについて聞いた(図1)。「サービスを使っている/使ったことがある」と回答した人がもっとも多かったのは,「Gmail」などのWebメール。回答者全体の9割近くが使っている/使ったことがあると回答している。次に,最近話題になることが多い「YouTube」や「ニコニコ動画」などの動画共有サービスが続いた。動画共有サービスについては,20~34歳の回答者の約7~8割が「使っている/使ったことがある」と回答している。

図1●現在使っている,あるいはこれまでに使ったことがあるWeb上のサービス(複数回答,有効回答=1201人)
図1●現在使っている,あるいはこれまでに使ったことがあるWeb上のサービス(複数回答,有効回答数=1201)。横軸は,「サービスを使っている/使ったこと」があると回答した人の比率(%)

 Web 2.0的メディアと言われる「ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)」と「ブログ」は,回答者全体の約3割が「使っている/使ったことがある」と回答した。SNSについては,使っている/使ったことがある人が,20~34歳では回答者の約6~7割を占めたが,35~39歳で一気に約4割に低下し,年齢が上がるにつれてこの数値は小さくなっていく。同様に,ブログを使っている/使ったことがある人は,20~34歳では回答者の約5割前後だが,35~39歳では約3割になる。どうやら35~39歳を境にサービス利用者の世代間格差があるようだ。

 「Second Life」に代表される3D仮想世界については,「使っている/使ったこと」があると答えたのは,回答者全体の1割弱だった。ただし,「今後使ってみたいサービス」について尋ねたところ,2割強の回答者が「3D仮想世界を今後使ってみたい」と答えており,関心が高まっていることを伺わせた。ちなみ,図1の各サービスについて,今後使ってみたいかどうかを尋ねたところ,ほぼすべてのサービスにおいて回答者の約2割が,「今後使ってみたい」と回答している。

「マッシュアップ」は「知らない」が4割

 使い勝手が良いユーザー・インタフェースを備えたWebアプリケーションである「RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)」技術については,回答者の半数が,実際にWebサイトで見る機会が多いであろう「Flash」「Ajax」に関心があると答えた(図2)。一方,クロスプラットフォームを実現する“次世代RIA”の基盤技術となる,アドビシステムズの「Adobe AIR」,マイクロソフトの「Silverlight」については,関心があると答えた人は約1割に留まった。ただし,Silverlightは正式版がこの9月にリリースされたばかりであり,Adobe AIRについては近く正式版がリリースされるという段階である。2008年には両技術の本格的な利用が始まり,関心が一気に高まることが予想される。

図2●「RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)」技術のうち,関心のあるもの(複数回答,有効回答数=1220)
図2●「RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)」技術のうち,関心のあるもの(複数回答,有効回答数=1220)。横軸は,「関心がある」と回答した人の比率(%)

 ネット上に公開されているWebサービスAPIを使って,アプリケーションを作成する手法である「マッシュアップ」については,回答者全体の約4割が「知らない」と答えている(図3)。ただし,25~29歳の回答者では「知らない」と答えたのは2割弱と,ほかの年齢層のほぼ半分に留まった。

図3●ネット上に公開されているWebサービスAPIを使って,アプリケーションを作成する手法である「マッシュアップ」について(単一回答,有効回答数=1246)
図3●ネット上に公開されているWebサービスAPIを使って,アプリケーションを作成する手法である「マッシュアップ」について(単一回答,有効回答数=1246)

 最後に,Webサイトの閲覧などネットを利用する際の環境について尋ねたところ,回答者全体のほぼ半数が,「ネットを携帯電話から利用している」と答えた(ただし,携帯電話でのメールのやり取りを除く)。年齢層別の利用比率は図4の通り。年齢層が上がるにつれての減少率はほぼ一定しているが,50~54歳での減少率が他に比べてやや大きくなっている。

図4●ネットを携帯電話から利用している人の年齢層別比率(有効回答=1242人)
図4●ネットを携帯電話から利用している人の年齢層別比率(有効回答数=1242)。縦軸は,ネットを携帯電話から利用していると回答した人の比率(%)