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調査内容 主要インテグレータへの満足度(システム構築力,運用サービス力,サービス料金)
調査時期 2008年2月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3317件(1279件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象として2008年2月に実施した調査では,6カ月ぶりに国内の主なシステム・インテグレーター(SIer)への利用者の満足度を聞いた。昨日(3月12日)公開の記事での3項目の評価結果に続き,今日は残りの3項目,実務的な「システム構築力」「運用サービス力」と「サービス料金」についての満足度,それに6項目の総合満足度の結果(前回2007年8月の調査結果は2007年10月4日付け記事を参照)を紹介する。

 SIerの満足度は,全6項目とも有効回答数が30以上に達した対象企業が25社(前回2007年8月調査では22社,2007年2月調査では14社),このうち「システム構築力」「運用サービス力」と「サービス料金」の3項目とも回答数50以上に達した企業は,昨日の記事で紹介した3項目と同じ18社(前回も18社,2007年2月調査では8社)だった。

「構築力」でNECソフトがNTTデータを抜き2位浮上,「運用力」は3強の首位争い

 3項目とも125回答以上を集めたSIer 8社の中で,「構築力」満足率INDEX(算出方法は下記の注釈参照)は,日本アイ・ビー・エム・サービス(ISC-J)が50.5%で1位。ただし前回の56.3%から約5ポイント評価が下がった。次いでNECソフト(49.7%,前回45.2%)が評価を上げ,NTTデータ(47.3%,前回51.4%)を抜いて2位に浮上している。

 「構築力」で50回答以上を得た20社(図示した18社とネットワンシステムズ,富士ソフト)では,ネットワン(57.4%,前回53.6%)がISC-Jを上回り1位。5位には43.2%を得た富士通ビジネスシステム(FJB,前回調査では48.2%で50回答以上の5位)が入る。図示していないが,有効回答数30以上を得たSIer(「構築力」では28社)に広げると,FJBの上に東芝情報システム(45.7%)とNECネクサソリューションズ(NECネクサ,43.6%)が入って5位と6位を占める。

 NECネクサは前回の「構築力」満足率INDEXが32.3%で,昨日の記事での3項目と同様,10ポイント以上評価を上げている(東芝情報システムは前回調査で30票未満のため比較できない)。そのほか前回2007年8月の調査での「構築力」満足率から10ポイント以上評価を上げたのは,富士ソフト(41.2%,前回31.0%)とオービック(41.2%,前回26.9%)。逆に「構築力」満足率を大きく下げたのは日立電子サービス(日立電サ,33.0%,前回42.2%)だった。

 「運用サービス力」の満足率INDEXは,125回答以上の8社では富士通エフサス(Fsas,前回51.7%)が59.3%を獲得し,NECフィールディングの58.6%(前回57.2%)をわずかに逆転。しかし50回答以上の18社で見ると,前回1位の日立電サが60.8%でFsas,フィールディングを上回り,僅差だが連続1位を守った。図示していないが,有効回答数30以上を得たSIer(「運用サービス力」では25社)に広げると,またもNECネクサ(56.4%,前回41.9%)が前回より10ポイント以上評価を上げてNECフィールディングの背後に接近。その下はやや水が開いて,やはり30票以上50票未満の都築電気(前回は30票未満)が52.5%で5位にランク入り。6位のFJB(50.0%,前回48.9%)までが50%以上の満足度を得た。

 前回は電サ/Fsas/フィールディングの3社以外で「運用サービス力」の満足率が50%ラインに届いたのは富士ゼロックスとリコー(ともに2007年11月調査から「ベンダー」としての評価対象に移したため,今回の「SIer」満足度評価では対象外),日本ビジネスコンピューター(50.0%,今回は45.7%)のみ。今回NECネクサと都築電気が食い下がったものの,ともに母数が約40回答と少ない中での50%台の高評価。 電サ/Fsas/フィールディングの3強の首位争いが続きそうだ。

少票数のNECネクサが6項目総合満足度50%超でISC-J,大塚商会を上回る

 最後に残った「サービス料金」の満足率INDEXは,前回大塚商会が60.3%,リコーが59.8%の首位争い,3位がキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ,54.4%)という構図だった。リコーが評価対象から抜けた今回は,大塚商会が60.9%で2位キヤノンMJ(55.6%)との差をキープ。125回答以上の8社での3位には,前回4位のNECフィールディング(48.2%,前回52.7%)がそのまま順位を上げた。「サービス料金」満足率は50回答以上の18社で見ると,キヤノンMJの下に兼松エレクトロニクス(52.9%),富士通ビジネスシステム(50.0%)が入って3位と4位。有効回答数30以上を得たSIer(「サービス料金」では28社)に広げると,今回の調査の各項目で上位に進出してきた富士ソフト(54.2%),ネットワン(51.9%),NECネクサ(50.0%)の各社の名前が,ここでも挙がってくる。

 昨日の記事のグラフと今日の記事のグラフを見比べると気づくように,「提案力」「プロジェクト管理能力」「業務・業界知識」の“上流”3項目と「システム構築力」は,回答数を多く集めたSIerのグループ(3項目とも回答数125票以上)が全体的に高めの満足率INDEXを得ているのに対して,「運用サービス力」「サービス料金」は,回答数が少なめのSIerのグループ(3項目とも回答数50票以上だが125票未満の項目あり)も同レベルの満足率INDEXを得ている。

 今回の実務系3項目の満足度INDEXの平均では,125回答以上の8社中のトップを大塚商会(49.4%,前回49.9%)が守ったが,Fsas(48.9%,前回46.6%)がFJB(前回49.4%,今回47.7%)と入れ替わる形で大塚商会に肉薄。50回答以上の18社では,前回トップ(52.9%)の日立電サが今回は44.7%の7位に後退したが,その他の上位は大塚商会,Fsas,FJB,NECフィールディング(今回47.5%,前回46.8%),ISC-J(今回45.3%,前回46.1%)というほぼ安定した顔ぶれが揃った。しかし有効回答数30以上に広げると,実務系3項目の満足度INDEXの平均でもNECネクサ(50.0%)が1位,ネットワン(48.0%)が4位に食い込む。

 この結果,「提案力」「プロジェクト管理能力」「業務・業界知識」「システム構築力」「運用サービス力」「サービス料金」の全6項目の満足率INDEXを平均した「総合満足度」は,全6項目とも125回答以上の8社ではISC-Jが「提案」「管理」「知識」「構築」の4部門を制し平均49.8%で1位(前回も49.7%で100回答以上の8社中1位)。「料金」トップの大塚商会が48.4%で2位(前回は46.9%でリコーを除くと3位),「運用」トップのFsasが48.0%で3位(同46.6%で7位)。NTTデータが45.8%で4位(同47.5%で2位)とやや後退。NECソフトが45.6%で5位(同45.8%で4位)。全6項目50回答以上の18社で見るとFJBが47.4%で4位に入り,NTTデータが5位,NECソフトが6位に下がる。

 50回答以上の18社で前回首位(52.7%)だった日立電サは,今回「運用」での首位は守ったものの,「提案」「知識」「構築」「料金」の4項目で前回調査より約10ポイント,「管理」「運用」で約5ポイント評価が下がり,6項目の満足率平均は43.9%の8位に終わった。

 全6項目30回答以上の25社(前回は22社)に拡大した場合,前回調査ではネットワンがNTTデータと同率の47.5%を得た以外は上位に大きな変動はなかった。しかし今回は,NECネクサが51.0%を獲得してISC-Jを上回り1位。ネットワンが6項目平均48.0%で4位,富士ソフトが同46.1%で7位と,トップ10のうち3つを30~50票組のSIerが占めることになる。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,主要インテグレータに対する満足度を聞いた。
 「提案力」「プロジェクト管理能力」「業務・業界知識」「システム構築力」「運用サービス力」「サービス料金」の六つの満足率INDEXはいずれも,まず「評価対象のSIerを利用しているか」,「評価項目に該当するサービスやソリューションの提供を受けているか」の二つの設問を提示。ともに「該当する」とした回答者数(有効回答数)を,そのSIerのその評価項目についての100%とし,その評価項目に「満足」とした回答者の比率(%)を「満足率INDEX」とした。
 大手SIerの中からメーカー系/独立系や専門分野などのバランスを考えて,本図の18社と富士ソフト,ネットワンシステムズの合計20社をピックアップし,有効回答者全員に評価を求めた。その他の大手SIer 48社については,SIerと回答者をそれぞれ3グループに分けて,各回答者に16社だけを提示し評価を求めた。全6項目とも有効回答数が30以上に達した対象企業25社は,以上の20社とNECネクサソリューションズ,東芝情報システム,都築電気,東芝情報機器,NTTコムウェアであった。評価対象としたSIer全68社のリストは,本調査の設問の原文とともに,日経マーケット・アクセスの有償会員向けサイト「日経MA-INDEX 企業情報システム」で近日公開の予定。
 なお本文中で言及している2007年2月調査と2006年11月調査では,選択式回答の「大変満足」を100,「やや満足」を67,「やや不満」を33,「大変不満」を0点にスコア換算し平均した「満足度INDEX」を表示していた。
 調査実施時期は2008年2月中旬,調査全体の有効回答は3317件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1279件。

図●主要システム・インテグレーターのシステム構築力,運用サービス力,サービス料金への満足度<回答数125以上>

図●主要システム・インテグレーターのシステム構築力,運用サービス力,サービス料金への満足度<回答数50以上125未満>