中国のITコンサルティング会社CCID Consultingは現地時間2008年3月25日,中国のMP3プレーヤ市場に関する調査結果を発表した。それによると,2007年のMP3プレーヤ販売台数は前年比17.0%増の8750万台にのぼった。売上高は同2.7%増の42億6000万元(約6億ドル)となり,市場の成長にはやや減速傾向がみられた。
MP3プレーヤーの多様化,多機能化が市場の拡大をけん引しており,ほとんどのメーカーの主力製品は音楽再生専用から,ビデオ再生機能付きMP3プレーヤに移行しつつある。米Real Networksの動画ファイル形式Rm/Rmvbの普及により,ビデオ形式変換の問題が収まったことも,市場の拡大を支えている。
ビデオ再生機能付きMP3プレーヤは画面の大型化が進み,2007年は2.0~2.4インチ画面が60.2%のシェアを占めている。また大容量,高解像度の製品が売上を伸ばし,価格競争から機能およびブランド力の競争へと移行している。
音楽再生用MP3プレーヤについては,韓国Samusung,米Apple,中国OPPOとUNIbit,およびソニーの5ブランドで市場の49.8%を占めている。国外ブランド3社の合計シェアは36.3%となっている。市場はやや縮小傾向にあり,今後は小型化とデザイン性に加え,独自の音楽文化を提供することによる差別化が生き残りのカギとなる。
CCIDでは,中国のMP3プレーヤ全体の市場は伸び率は年々低下するものの,今後5年は確実に成長を続け,販売台数は年平均7.9%拡大し,売上高は同5.9%程度の成長を維持すると見込んでいる。
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