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 ITコストの削減に知恵を絞る企業をよそに、家計におけるIT関連支出の割合は膨らみつつあるのではないか…。

 先月、自宅のノートパソコンをつい予定より早く買い換えてしまってから、こんな疑念に駆られている。何せ素人が動画を自由に流通させている時代である。「処理スピード」「大容量」「どこでもつながるネットワーク」への欲求はかつてなく膨らんでいるに違いない。そこで6月10日から2週間、「我が家のIT関連支出に関するアンケート調査」を実施した。

 まずは2007年度(2007年4月~2008年3月)の「我が家のIT関連支出」について前年比で答えてもらった(図1)。最も多かった回答は「前年並み(増減は1割以内)」の53.8%。そして「大幅に(5割以上)増えた」または「まあまあ(1~5割)増えた」と回答した人は全体の35.3%であった。これは「大幅に減った」または「まあまあ減った」と回答した人(10.2%)の3倍以上の割合である。やはり「我が家のIT関連支出」は拡大基調にあるようだ。

図1●2007年度の「我が家のIT関連支出」(対前年)
図1●2007年度の「我が家のIT関連支出」(対前年)

通信コストの負担感はパソコンに勝る

 みんな何にお金を使っているのだろう。「2007年度に支出が最も増えたカテゴリ」を聞いたところ、一番多かったカテゴリは「パソコン本体」(20.8%)である(図2)。次がネットワーク機器やディスク装置といった「周辺機器」(15.4%)、そして記録メディア、インク、紙などの「サプライ(消耗)品」(12.0%)である。金額的なインパクトで言えば、「パソコン本体」に勝るものはないようだ。実際、2007年度のIT関連支出が「大幅に増えた」と答えた人の実に85.3%までが、最も支出が増えたカテゴリに「パソコン本体」を挙げている(図3)。

図2●2007年度に最も支出が増えたカテゴリ
図2●2007年度に最も支出が増えたカテゴリ

図3●2007年度のIT関連支出の増減と、支出が増加したカテゴリの関係
図3●2007年度のIT関連支出の増減と、支出が増加したカテゴリの関係

 逆に、「2007年度に最も支出が減ったカテゴリ」を聞くと「パソコン本体」(13.1%)「ソフトウエア」(11.0%)「IT関連書籍やスクール」(9%)の順になった(図4)。減った理由としては「前年に購入したばかり」(38.2%)と、購入のタイミングの問題を挙げる回答者が最も多かったが、支出減となったカテゴリ別にその理由を見ていくと、IT関連支出の削減努力がうかがえる。例えば「IT関連書籍やスクール」については、「IT関連支出を削減するため切り詰めた」という回答が多く、「通信サービス」では「製品やサービスを見直した」という回答が多かった。

図4●2007年度に最も支出が減ったカテゴリ
図4●2007年度に最も支出が減ったカテゴリ

 さて2008年度はどうなるだろうか。全体の傾向は今年の実績値とほとんど変わらない(図5)。強いて言えば全体に「減らす」方向にシフトしているのだが、その程度はわずかである。「支出が増えそうなカテゴリ」の上位の顔ぶれも、「パソコン本体」「周辺機器」「サプライ(消耗)品」と変わらない。

図5●2008年度の「我が家のIT関連支出」の予測
図5●2008年度の「我が家のIT関連支出」の予測

 面白いのは、「2008年度に最も支出を減らしたいカテゴリ」としてずぬけていたのが「通信サービス」(30.0%)だったことである(図6)。金額の張る「パソコン本体」を挙げた人は6.4%に過ぎなかった。しかもこの傾向は年齢、性別、家族の人数を問わず共通している。「我が家の通信コストをいかに減らすか」は、家計におけるかなり普遍的なテーマになりつつあるようだ。

図6●2008年度に最も支出を減らしたいカテゴリ
図6●2008年度に最も支出を減らしたいカテゴリ