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調査内容 IT予算執行率(業種別,企業規模別)
調査時期 2008年6月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3163件(1207件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスがITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に2008年6月に実施した調査で,2008年4月~6月四半期のIT予算の平均執行率を回答者の業種別に見たところ,製造業は予算の95.2%を支出(4.8%未消化)で前回2008年3月調査(2008年2月実績)の4.3%未消化とほぼ同じ。前回執行率99.8%で「ほぼ予算通り支出」だった流通業は,今回は96.1%(3.9%未消化)へと3.7ポイント低下した。

 サービス業は前回の95.4%執行(4.6%未消化)から,逆に2.1ポイント上昇して今回は97.5%(2.5%未消化)。前々回2008年1月実績(2008年2月調査)の2.4%未消化とほぼ同水準に戻った。

 回答の内訳を見ると,予算超過側(「50%超の超過」~「10%~20%の超過」)の合計比率は流通業の11.0%が3業種の中では最も大きい。今回から選択肢に加えた「予算は定めない」を除いて100%となるよう計算しなおすと,流通業の予算超過側の合計比率は14.3%で,前回2008年3月調査の9.0%から5ポイント以上拡大している。予算未達側(「50%超の未達」~「10%~20%の未達」)の合計比率は,前回2008年3月調査でサービス業が22.8%,製造業が22.3%だったが,今回はサービス業が20.3%,製造業が21.2%とやや縮小(「予算は定めない」を除いた場合の比率)。前回予算未達側が11.9%だった流通業は,今回17.2%(同)に大きく拡大している。流通業は「ほぼ予算通り」の比率が前回より約11ポイント減少して,予算超過と予算未達がともに5ポイント強拡大した形だ。

 一方,回答者の企業規模(下記注釈参照)別の集計では,小規模ユーザー(利用者300人未満)の予算消化率が94.8%(5.2%未消化)で,前回調査の97.3%から2.5ポイント低下。中規模ユーザー(同300人以上1000人未満)も前回の97.0%から今回94.2%(5.8%未消化)へと約3ポイント低下した。

 しかし大規模ユーザー(同1000人以上)の平均消化率は99.7%で「ほぼ予算通り支出」。前回2008年3月調査の96.8%から約3ポイント上昇となった。大規模ユーザーの予算消化率は,前々回2008年2月調査も96.8%,2008年1月調査は95.7%,2007年12月調査は96.9%,2007年11月調査は95.6%と,この半年近く96~97%前後で推移していたが,この2008年4月~6月四半期になって大きく動いた。

 回答の内訳を見ると,大規模ユーザーは予算超過側が前回の9.7%から今回は13.7%(「予算は定めない」を除いた場合の比率)に4ポイント拡大。これはほとんど「10%~20%の超過」(前回4.3%→今回8.2%)の比率が増えたことによる。大規模ユーザーの予算未達側の合計比率は16.5%で,前回の21.6%から約5ポイント縮小。こちらは「50%超の未達」,「20%~50%の未達」,「10%~20%の未達」がそれぞれ1.4~2.0ポイント縮小した形だ。

 また,図からも明らかなように,「IT予算は定めない」という回答者が小規模ユーザーでは約30%を占め,大規模ユーザーの約5%と大きな違いを示した。業種別では,流通業とサービス業の「IT予算は定めない」率が2割強,製造業はやや少ない15%弱だった。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,2008年4月~6月四半期のシステム投資の執行額が予算に比べて超過または未達(未消化)になったかを聞いた。ここでの設問は,回答者が担当・関与している情報システムの範囲を総合的に見た超過/未達率である。
 本文中の「予算執行率INDEX(平均の予算執行率)」は,選択式回答の「50%超の未達」を-65%,「20%~50%の未達」を-35%,「10%~20%の未達」を-15%,「10%未満の未達~10%未満の超過(ほぼ予算通り執行)」を0%,「10%~20%の超過」を+15%,「20%~50%の超過」を+35%,「50%超の超過」を+65%に換算して加重平均した。ほかに今回から選択肢として「予算は定めない」を追加したが,「予算執行率INDEX」の算出には含めていない(無回答扱い)。
 なお,予算はゼロで当四半期に支出が発生した場合は,「50%超の超過」,「予算ゼロ,かつ執行ゼロ」の場合は「ほぼ予算通り執行」を選択するよう求めている。新規購入や開発中の案件がなく,当四半期のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い,減価償却費のみの場合も,「ほぼ予算通り執行」を選択するよう求めた。
 本文中の「製造業」は「機械製造」,「コンピュータ,周辺機器製造」,「その他電気・電子機器製造」,「上記3種以外の製造業」を合計した。
 「サービス業」は「サービス業(マスコミ,広告,デザイン,飲食店,その他)」,「専門サービス(弁護士/会計士など)」,「金融/証券/保険業」,「運輸/エネルギー」,「通信サービス」,「情報処理/ソフトウエア/SI・コンサルティング/VAR」の合計。「政府・自治体・公共」は「政府/官公庁/自治体/団体」,「教育/研究機関」,「医療機関/介護施設」の合計である。
 「流通業」は「商社」,「コンピュータ関連販売」,「上記2種以外の流通/小売」の合計。なお本調査ではコンピュータ関連業種の回答者にも「自社の業務処理のためのIT投資」について回答することを求めた。
 「企業規模」は,「回答者が担当・関与する情報システムを利用している就業者数(従業員,パート/アルバイト,派遣就業者を含む)」について聞いたものである。
 調査実施時期は2008年6月中旬,調査全体の有効回答は3163件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1207件。

図1●2008年4月~6月の業種別平均IT予算執行率

図2●2008年4月~6月の企業規模別IT予算執行率