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 市場調査会社の米Gartnerはオーストラリア時間2008年9月4日,アジア太平洋地域における2008年のITセキュリティ予算に関する調査結果を発表した。それによると,セキュリティ予算を前年より増額した企業は40%で,横ばいの企業は45%だった。予算増額をけん引しているのは,評判を高めるためのデータ・セキュリティ確保だという。

 データ・セキュリティに対する需要が増加しているのは,政府機関,金融サービス,ヘルスケアなどの分野で,個人情報保護などに対する意識の高まりを反映している。また,ITセキュリティが普及し始めたばかりの中国やインドでは,社内の人材およびリソース不足を課題に挙げる企業が多かった。

 ITセキュリティ予算の増額にとりわけ積極的なのは中国(46%)とインド(56%)。オーストラリア(18%)と比べるとその違いが顕著である。その理由は「新興市場と成熟市場ではニーズが異なり,新興市場の方がセキュリティ・ソリューションを必要としているからだ」(同社上級アナリストのMatthew Cheung氏)という。

 西欧や北米では,業界標準や法規への準拠がセキュリティ支出増加の要因となっている。これに対し,それらをセキュリティ支出増加の要因と見なしていないアジア太平洋地域の企業は30%を超えた。「アジア太平洋地域では,標準や法規の順守よりも,プライバシや機密情報の保護といった顧客ニーズ重視のビジネス的見地からセキュリティ支出を増やしている。企業は競争力を強化し,自社のブランドや評判を向上できるセキュリティ・ソリューションの導入に力を入れているようだ」(Cheung氏)。