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調査内容 IT関連キーワードの認知度・業務への影響・利用状況
調査時期 2008年10月中旬~下旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3124件(1247件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスでは,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,最新あるいは注目のIT関連キーワードを毎月三つずつ挙げて,その認知度,業務への影響と利用の状況について聞いている。前回の2008年9月調査でキーワードの総数は75種に達した。そこで今回の2008年10月調査では,初回の2006年9月調査で提示した「日本版SOX法」と「Web2.0」「モバイルセントレックス」の三つのキーワードを改めて提示し,約2年間での認知度や応用/利用状況の変化を見た。

「J-SOX対応」は「全社的に運用」の比率が2年前の約4倍に

 初回調査での「日本版SOX法」に対する認知度,業務への影響度のスコアは極めて高く,認知度スコア3.46,業務への影響度スコア4.13はともに,今回調査分を含めた78キーワードの中でまだ最高の値である。個別の選択肢では,認知度の「ある程度理解している」の66.7%,業務への影響度の「自分の業務とかかわる」の60.5%,応用/利用状況の「導入を計画」の63.7%が依然として最大だ。

 今回の調査での「日本版SOX法(への対応)」への反応は,約2年前に比べて業務への影響度がやや後退,認知度はほぼ変わらず,応用/利用状況は大きく上昇した。業務への影響度の「自分の業務とかかわる」は初回調査より25ポイント近くダウン(34.9%)。「自分の業務に関係ない」の比率が20ポイント強増えた(4.1%→25.1%)。認知度では「ある程度理解している」は初回調査より約20ポイント減った(66.7%→46.3%)が,「業務に通用する知識がある」が約5ポイント増加(9.4%→14.1%)した。

 応用/利用状況は「全社的に運用」が24.0%。前回2008年9月調査で「IT全般統制」がマークした,過去最高の20.9%をさらに上回った。これも含めて,今回調査での「日本版SOX法(への対応)」の「全社的に運用」~「一部で試験運用」の合計は40.9%で歴代4位(2008年8月調査の「LTO(Linear Tape-Open)」の49.7%,2007年7月調査の「SLA」の41.6%,2006年10月調査の「KM(ナレッジ・マネジメント)」の41.3%に次ぐ)。初回2006年9月調査の「日本版SOX法」では,「全社的に運用」は6.5%,「全社的に運用」~「一部で試験運用」の合計比率は16.7%だった。

「Web2.0」は「将来かかわる」が大幅減,「一部で運用」は約1割に増加

 2006年9月の初回調査での「Web2.0」への回答の特徴は,認知度の「聞いたことがある」42.7%(歴代3位),業務への影響度の「将来かかわる可能性がある」66.9%(歴代2位),応用/利用状況の「導入を計画」の43.1%(歴代3位)の高さだった。

 それから2年余りが経過した今回の調査では,「Web2.0」の認知度は初回調査とほぼ同水準。選択肢の中で「業務に通用する知識がある」の比率が,初回調査の3.4%から今回は10.0%に上昇した。業務への影響度は初回調査よりやや低下。「将来かかわる可能性がある」が約14ポイント減り今回は52.4%。その分「自分の業務に関係ない」の比率が増えた(11.3%→28.1%)。

 応用/利用状況は,スコアに換算するとほとんど初回調査(1.60)と今回(1.57)が同水準。だが内訳は大きく変わっている。「導入を計画」が37ポイント減少(43.1%→6.1%),そのうち「一部で運用」に10ポイント弱(0.8%→10.1%),「具体化していない」に30ポイント弱(49.0%→78.8%)の回答者が流れた形だ。

「モバイルセントレックス」は「導入計画」激減,認知度も低下

 構内交換機(PBX)と専用電話機による企業の内線電話システムを刷新し,社外で使える携帯電話端末を内線電話機にも使えるようにする提案が「モバイルセントレックス」サービス。携帯電話と無線IP電話の両方の機能を持つデュアル端末を使い,社内に無線LAN経由の内線IP電話網を構築するタイプや,社内に内線電話専用の携帯電話基地局を設置して内線電話網を構築するタイプなどが提案され,導入実績もいくつかは報じられている。

 2年前の初回調査での「モバイルセントレックス」への反応は,認知度の「業務に通用する知識がある」と「ある程度理解している」が合計で50.9%。業務への影響度の「将来かかわる可能性がある」が69.4%(今回調査分を含めた78キーワード中の最高値)。応用/利用状況は,「全社的に運用」~「一部で試験運用」の合計は6.2%と低い(78種平均は18.7%)が,「導入を計画」が47.3%(歴代2位)の高率だった。

 しかし今回2008年10月調査での「モバイルセントレックス」への反応は,認知度スコア2.53(初回調査では2.95),業務への影響度スコア2.56(初回3.11),応用/利用状況スコア1.32(初回1.63)と,いずれも初回調査時からダウンした。認知度の「ある程度理解している」は2年前の46.3%が今回は21.8%。業務への影響度では「将来かかわる可能性がある」が69.4%から52.8%に大きく比率を下げた。応用/利用状況の「導入を計画」に至っては,2年前の調査での47.3%が今回はわずか5.9%である。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,IT関連の最近のキーワードの認知度,自身の業務への影響をどう見ているか,回答者の所属組織での利用状況を聞いた。
 「認知度」は四択の質問で「業務に通用する十分な知識がある」を5,「内容をある程度理解している」を3.67,「名前だけは聞いたことがある」を2.33,「聞いたことがない」を1点にスコア換算した。
 同様に「業務への影響」は三択で「自分の業務と深い関わりがある」を5,「今は関わりがないが,将来関係するかもしれない」を3,「自分の業務には関係ない」を1点に換算。
 「応用/利用状況」は五択で「全社的に運用されている」を5,「一部の部門,業務で運用されている」を4,「一部の部門,業務で試験的に運用されている」を3,「導入を計画している」を2,「導入/利用計画はまだ具体化していない」を1点に換算した。なお,認知度で「聞いたことがない」とした回答者の「業務への影響」と「応用/利用状況」への回答は無効として集計から除外している。
 本文中で紹介した,初回2006年9月調査で提示したキーワードは「日本版SOX法」と「Web2.0」「モバイルセントレックス」だった。今回は「日本版SOX法」を「日本版SOX法(への対応)」と変更したが,「Web2.0」「モバイルセントレックス」はそのままである。
 <応用/利用状況>は初回調査では「全社的に運用されている」「一部の部門,業務で運用されている」「一部の部門,業務で試験的に運用されている」「導入を計画している」の四択で,今回調査の「具体化していない」に当たる第5の選択肢がなかった。このため初回調査については「日本版SOX法」で19.5%,「Web2.0」で49.0%,「モバイルセントレックス」で46.5%を占めた「無回答」を,今回調査の「具体化していない」に対応するものとして集計している。
 調査実施時期は2008年10月中旬~下旬,調査全体の有効回答は3124件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1247件。

図1●情報システム担当者の最新キーワードの認知度・業務への影響・利用状況
図1●情報システム担当者の最新キーワードの認知度・業務への影響・利用状況

図2-1●情報システム担当者の最新キーワードの認知度
図2-1●情報システム担当者の最新キーワードの認知度

図2-2●情報システム担当者の最新キーワードの業務への影響
図2-2●情報システム担当者の最新キーワードの業務への影響

図2-3●情報システム担当者の最新キーワードの利用状況
図2-3●情報システム担当者の最新キーワードの利用状況