PR
調査内容 IT予算執行率(業種別)
調査時期 2008年12月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3229件(1207件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスがITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に2008年12月に実施した調査で,2008年10月~12月四半期のIT予算の平均執行率を回答者の業種別に見たところ,製造業ユーザーは予算の91.3%しか執行(消化)しておらず,前回2008年9月調査(2008年7月~9月四半期実績)の95.9%から約5ポイントの大幅な低下を記録した。

 予算執行率調査を四半期単位で開始した2008年6月調査(2008年4月~6月四半期実績)での95.2%のみならず,月次で業種別の予算執行率を調査した2006年9月調査(2006年8月の月次実績)から2008年3月調査(2008年2月の月次実績)までの期間で最低だった,2007年12月実績(2008年1月調査)での92.4%執行をも下回り,製造業の予算消化率の最低記録を更新した。

 一方,サービス業ユーザーの2008年10月~12月四半期の予算執行率は93.8%で,前四半期の93.5%(6.5%未消化)からわずかながらアップ。流通業も前四半期の96.2%(3.8%未消化)から97.3%執行へと,執行率が上昇している。

 回答の内訳では,製造業の予算未達側(「50%超の未達」~「10%~20%の未達」)の合計比率が前四半期より5.5ポイント拡大(前四半期18.9%→今期24.4%)。特に製造業では,「50%超の未達」という最も大きな未達率の選択肢を選んだ回答者の比率が,前四半期の3.2%から今期は7.7%に倍増したのが目立つ。流通業ユーザーでも,この「50%超の未達」の比率が3.7ポイント拡大(前四半期2.7%→今期6.4%)した。

流通業ユーザーは「予算通り」が1割減少,増減両側の比率が拡大

 「予算は定めない」とした回答者を除いた場合の回答の内訳比率で見ると,サービス業ユーザーは前四半期より「ほぼ予算通り執行」の比率が3.6ポイント減少(前四半期63.7%→今期60.1%)したが,予算未達側,予算超過側(「50%超の超過」~「10%~20%の超過」)の比率がほぼ2ポイントずつ拡大して,予算消化率トータルではほとんど前期と変わらなかった。製造業ユーザーは「ほぼ予算通り執行」が5.5ポイント減少(前四半期68.6%→今期63.1%)した分がそのまま「50%超の未達」の5.5ポイント増(同3.7%→9.2%)につながった。

 流通業ユーザーはやや傾向が異なり,「ほぼ予算通り執行」が11.2ポイント減少(前四半期74.1%→今期62.9%)。これに伴い予算未達側の「50%超の未達」が4.8ポイント増えた(同3.8%→8.6%)一方,予算超過側も「50%超の超過」が2.5ポイント増(同1.3%→3.8%),「20%~50%の超過」が4.9ポイント増(同2.5%→7.4%)など,合計で7.5ポイント拡大した。予算超過と予算未達の両側の比率が増加した結果,平均の予算執行率は前四半期より上昇した。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者を対象に,2008年10月~12月四半期のシステム投資の執行額が予算に比べて超過または未達(未消化)になったかを聞いた。ここでの設問は,回答者が担当・関与している情報システムの範囲を総合的に見た超過/未達率である。
 本文と図中の「予算執行率INDEX」は,選択式回答の「50%超の未達」を-65%,「20%~50%の未達」を-35%,「10%~20%の未達」を-15%,「10%未満の未達~10%未満の超過(ほぼ予算通り執行)」を0%,「10%~20%の超過」を+15%,「20%~50%の超過」を+35%,「50%超の超過」を+65%に換算して加重平均した値。ほかに選択肢として「予算は定めない」を提示しているが,この「予算執行率INDEX」の計算では母数に含めていない(無回答扱い)。
 なお,予算がゼロにもかかわらず当四半期に支出が発生した場合は「50%超の超過」,「予算ゼロ,かつ執行ゼロ」の場合は「ほぼ予算通り執行」を選択するよう求めている。新規購入や開発中の案件がなく,当四半期のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い,減価償却費のみの場合も「ほぼ予算通り執行」を選択するよう求めた。
 本文中の「製造業」は「機械製造」,「コンピュータ,周辺機器製造」,「その他電気・電子機器製造」,「上記3種以外の製造業」を合計した。
 「サービス業」は「サービス業(マスコミ,広告,デザイン,飲食店,その他)」,「専門サービス(弁護士/会計士など)」,「金融/証券/保険業」,「運輸/エネルギー」,「通信サービス」,「情報処理/ソフトウエア/SI・コンサルティング/VAR」の合計。「政府・自治体・公共」は「政府/官公庁/自治体/団体」,「教育/研究機関」,「医療機関/介護施設」の合計である。
 「流通業」は「商社」,「コンピュータ関連販売」,「上記2種以外の流通/小売」の合計。なお本調査ではコンピュータ関連業種の回答者にも「自社の業務処理のためのIT投資」について回答することを求めた。
 調査実施時期は2008年12月中旬,調査全体の有効回答は3229件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1207件。

図●最新四半期(2008年10月~12月)の業種別平均IT予算執行率
図●最新四半期(2008年10月~12月)の業種別平均IT予算執行率