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調査内容 2009年第1四半期IT予算(分野別,予測)の「金融危機以前の計画」比
調査時期 2008年12月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3229件(1207件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った2008年12月の調査で,「回答者が予算執行・承認権限を持つシステム分野の2009年第1四半期(2009年1月~3月)の予算が,2008年9月の金融危機以前の計画と比べてどう変わったか」を聞いたところ,平均の削減率は最も小幅な「運用・保守開発」の16.0%減から最大の「SCM」の35.2%減まで,となった。

 「2008年第4四半期のIT予算への金融危機の影響」(1月23日付け記事参照)と比べると,業務アプリケーションの「人事・給与」の削減率は1ポイント縮小(2008年第4四半期予算は金融危機前計画比21.0%削減→2009年第1四半期予算は同20.0%削減)。そのほか「ハード購入」「ソフト購入」「運用・保守開発」「既存システムの再構築」,それに業務アプリの「生産管理」の5分野(「その他」を除く)が,2008年第4四半期の削減率と2ポイント以内でほぼ横ばいだった。

業務アプリは軒並み金融危機前の計画比30%~35%の予算削減

 これに対して,金融危機の影響が2008年第4四半期の予算に比べて2009年第1四半期の予算に大きく出るという結果になったのは,業務アプリの「CRM・顧客関連」と「SFA・営業系」の2分野。ともに2008年第4四半期の予算は金融危機前計画比で約20%前後の削減率だったが,2009年第1四半期の予算削減率は約30%に達している。

 このほか,業務アプリでは「物流」(2008年第4四半期は削減率22.3%→2009年第1四半期は29.5%)と「SCM」(同29.6%→35.2%),システム・インフラでは「ストレージ系」(同16.6%→22.5%)が,金融危機の影響が2009年第1四半期予算により大幅に出るという結果だった。

 全体として見ると,下の図からも明確なように,インフラ分野と業務アプリのうち「会計」「人事・給与」,それに「運用・保守開発」分野は,金融危機の影響による予算の削減率が20%前後。「新規システム開発」と「既存システムの再構築」,「ハード購入」,「ソフト購入」は25%前後で,会計/人事給与以外の業務アプリ各分野は約30%,「SCM」だけが約35%と,2009年第1四半期の予算削減率は分野による差がはっきり出た。業務横断的なシステム・インフラやハード/ソフト購入に比べて,戦略的な業務アプリの予算削減率が大きく,特に製造業ユーザーで危機意識が高いためか,「SCM」の削減率が突出して大きい,という結果だった。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者のうち,予算執行・承認権限を持つ人を対象に,「執行・承認の権限を持つシステム分野の2009年1月~3月四半期の予算は,2008年9月の金融危機以前の計画と比べてどう変わったか」を聞いた。
 分野別のITインフラ系のうち,「情報系システム」はグループウエアや情報共有システム,「ネットワーク系システム」はWAN,LAN,電話,「インターネット系システム」は情報発信,電子商取引,マーケティング関連のシステムを指すものとして回答を求めた。「運用・危機対策系システム」はビジネス・コンティニュイティー関連のシステムも含む。目的別のうち「運用・保守開発」は信頼性向上やコスト・ダウンのための開発を含む運用・保守,ハード/ソフト別での「ソフトウエア購入」の対象範囲はアプリケーションやミドルウエアを指す,と設問に記載している。
 本文と図中のパーセンテージは,選択式回答の「予算ゼロに変更した」を-100%,「75%以上減額した」を-87.5%,「50%~75%減額」を-62.5%,「30%~50%減額」を-40.0%,「15%~30%減額」を-22.5%,「5%~15%減額」を-10.0%,「危機以前の予算通り」を0.0%,「危機以前の予算より増額した」を+10.0%に換算して加重平均した値である。
 調査実施時期は2008年12月中旬,調査全体の有効回答は3229件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1207件。

図●次の四半期(2009年1月~3月)の分野別IT予算~金融危機以前の計画比
図●次の四半期(2009年1月~3月)の分野別IT予算~金融危機以前の計画比