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調査内容 2008年第4四半期/2009年第1四半期/2009年度のIT予算の前年同期比増減(利用者規模別)
調査時期 2008年12月中旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3229件(1207件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った2008年9月調査で,2008年第4四半期(2008年10月~12月)のIT予算の前年同期比を回答者の企業規模別(下の「■調査概要」参照)で集計したところ,大規模ユーザーと小規模ユーザーは前年同期比で平均約18%減,中規模ユーザーも同約12%減となった。

 大規模と小規模は前回の2008年9月調査(2008年第3四半期)に比べ,ともに約14ポイントのダウン。中規模ユーザーも約12ポイントのダウンである。1年前の2007年12月調査で聞いた,2007年第4四半期予算の前年同期比は大規模ユーザーが平均約3%増,小規模ユーザーは同約2%減,中規模ユーザーは前年同期比約13%増だった。この1年前と比べると今回の2008年第4四半期は,小規模ユーザーで約15ポイント,大規模ユーザーで約20ポイント,中規模ユーザーでは約25ポイントも,前年同期比の予算増減率が減少側に落ち込んだことになる。

まず「中立が消極に」,次いで「積極が中立に」

 回答の内訳を見ると,大規模ユーザーでは「90%以上110%以内(ほぼ前年同期なみ)」が前回2008年9月調査より約11ポイント拡大し,「200%超(倍増を超える)」が約5ポイント,「110%超120%以内(2割以内の増加)」が約6ポイント縮小。つまり「前年同期比で(10%以上)予算増」側の回答の比率が目立って低下している。

 ちなみに大規模ユーザーの「ほぼ前年同期なみ」の比率は,前々回2008年6月調査で聞いた2008年第2四半期予算(前年同期比平均6.9%増)では,今回とほぼ同じ58.0%だった。2008年第2四半期から2008年第3四半期にかけて「『前年なみ』が減って『予算減』が増え」,第3四半期から第4四半期にかけて今度は「『予算増』が減って『前年なみ』が増え」る形で,平均すると前年同期比約7%増から約18%減へと予算が絞り込まれたことになる。

 大規模ユーザーではまず,2008年第2四半期から第3四半期にかけてIT投資意欲が中立的だった層が消極化。次いで第3四半期から第4四半期にかけて投資意欲が積極的だった層も金融危機などの影響を受けて中立的な位置に後退した,と見られる。

中小規模ユーザーが「予算ゼロ」や「50%未満」に踏み込む

 中規模ユーザーは前回調査と比べると「ほぼ前年同期なみ」が約7ポイント縮小。「前年同期比で(10%以上)予算増」側も合計で約6ポイント減った。その分「予算減」側で「ゼロになった」が約6ポイント,「80%以上90%未満(2割以内の減少)」が約7ポイント増えている。

 小規模ユーザーの回答の内訳の推移もこれと似ており,「前年なみ」が前回調査と比べると約6ポイント,「予算増」側の合計が約7ポイント縮小。その分「予算減」側では「前年同期の50%未満に削減」が約7ポイント増えた。大規模ユーザーに比べて中小規模ユーザーでは,金融危機などで経済環境が激変した2008年第4四半期に入って,「予算ゼロ」や「50%未満」という大幅な削減に踏み込んだ層の拡大が目立つ。

2009年第1四半期予算は20%減,2009年度は15%減,規模で顕著な差なし

 図示していないが,2009年第1四半期(2009年1月~3月)と2009年度(2009年4月~2010年3月期)のIT予算の前年同期比についても,回答者の規模別に集計した。全回答平均では2009年第1四半期予算が前年同期比18.6%減,2009年度予算が前年同期比14.7%減だが,大規模ユーザー(2008年第4四半期は前年同期比平均18.2%減)は,2009年第1四半期が同20.2%減(n=135),2009年度が同15.4%減(n=118)。中規模ユーザー(2008年第4四半期は同11.6%減)は,2009年第1四半期が同18.4%減(n=80),2009年度が同13.4%減(n=71)。小規模ユーザー(2008年第4四半期は同18.1%減)は,2009年第1四半期が同18.7%減(n=221),2009年度が同15.9%減(n=206)。いずれの規模でも2009年第1四半期の予算は前年同期比20%減前後に下がり,2009年度の予算は同15%減程度に戻る,という結果だ。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者のうち,予算執行・承認権限を持つ人を対象に,執行・承認の権限を持つシステム予算の総計の前年同期比を聞いた。
 新規購入や開発中の案件がなく、期間中のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い、減価償却費のみの場合、それらの総計額が属する範囲を選ぶよう求めた。外注の開発・運用要員の人件費は含めるが、自社内の開発・運用要員の人件費は含めない。
 本文中の「IT予算の前年同期比の平均」は,選択式回答(最も近いものを一つ選択)の「完全に削減」を-100%,「前年同期の50%未満にまで削減」を-75%,「50%以上80%未満にまで削減」を-35%,「80%以上90%未満」を-15%,「90%以上110%以内」を0%,「110%超120%以内」を+15%,「120%超150%以内」を+35%,「150%超200%以内」を+75%,「200%超」を+125%,「前年同期の予算はゼロ」を+200%に換算して加重平均した。
 「企業(利用者)規模」は「回答者が担当・関与する情報システムを利用している就業者数(従業員,パート/アルバイト,派遣就業者を含む)」を聞き,システムの利用者数1000人以上を大規模ユーザー,300人以上1000人未満を中規模ユーザー,300人未満を小規模ユーザーとしている。
 なお,2006年9月調査(2006年7月~9月期)は「全社情報システム担当者」の回答のみだったのに対し,2006年12月調査(2006年10月~12月期)からは「部門/事業所/ワークグループ・レベルの情報システム担当者」の回答も含んでいる。
 調査実施時期は2008年12月中旬,調査全体の有効回答は3229件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1207件。

図●最新四半期(2008年10月~12月)予算総計の前年同期比増減率(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,就業者規模別)
図●最新四半期(2008年10月~12月)予算総計の前年同期比増減率(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,就業者規模別)