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調査内容 2009年度予算の前年比増減,IT予算額(予測)
調査時期 2009年6月中旬~下旬
調査対象 ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者
有効回答 3211件(1100件)
( )内は情報システム担当者の有効回答数


 日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った2009年6月調査で,2009年度(2009年4月~2010年3月)のIT投資予算の前年度比増減率の予測を聞いた。その結果,2008年12月調査での予測の平均-14.7%,前回2009年3月調査での平均-22.9%に対して,この6月調査では平均-27.1%(平均の算出方法は下の「調査概要」参照)。3カ月前の調査よりさらに減少率が4ポイント拡大した。

 同じ2009年6月調査で聞いた2009年第2四半期予算(7月14日付け記事を参照)の「前年同期比平均-33.6%」と,上記の2009年度予算の「前年度比平均-27.1%」という結果をつき合わせると,2009年度の残り3四半期は予算の減少率がやや改善することになる。しかしこの「直近四半期の前年同期比減少率の大幅さに比べれば,2009年度予算の前年度比減少率は小幅」に見えるという構図は,前回2009年3月調査の結果の繰り返しにすぎない。依然としてIT予算削減の傾向は拡大し続けているという現状を直視すべきだ。

 今回の2009年6月調査での「2009年度予算の前年度比増減率」についての回答の内訳は,前回2009年3月調査での回答の内訳に極めて近い。「前年度より(10%以上)予算が増加」側の選択肢の合計比率は8.2%で,2009年3月調査での9.8%,前々回2008年12月調査での10.1%から微減。「90%以上110%以内(ほぼ前年同期なみ)」は2008年12月調査での46.7%が2009年3月調査で34.0%に大きく減少したが,今回の2009年6月調査では35.0%でほぼ横ばい。「前年度の50%未満にまで削減」(前々回9.5%→前回16.0%→今回16.9%)と「完全に削減(ゼロになった)」(前々回7.0%→前回11.1%→今回12.2%)の比率が少しずつ増えたのが効いて,平均の前年度比予算減少率は前回2009年3月調査より拡大した。

「2009年度はIT予算ゼロ」が20%を占める

 同じ2009年6月の調査で,回答者が執行・承認権限を持つ2009年度のIT予算規模を聞いたところ,「平均の予算額」(算出方法は下の「調査概要」参照)は約4690万円。前回2009年3月調査での約4040万円に対して約16%増だった。

 回答の内訳は「予算はない(本年度はゼロ)」が3月調査での13.1%から約7ポイント増えて,前々回2008年12月調査での20.4%とほぼ同水準に戻り,入れ替わりに「100万円未満」の比率が約7ポイント減少した(前々回21.6%→前回31.0%→今回23.9%)。しかし換算係数の大きい「1億円以上3億円未満」と「3億円以上」の合計比率が,3月調査での10.6%から今回は12.8%に約2ポイント増えたことが,平均の予算額を計算上押し上げている(約670万円分に相当)。

 図示していないが,この2009年度のIT予算規模についての「全社システムの予算に執行・承認権限を持つ」回答者(n=281)が回答した予算規模の平均値は約5560万円(3月調査では約5510万円),「全社以外(部門,事業所,ワークグループ)のシステムの予算」に執行・承認権限を持つ回答者(n=182)の平均値は約2470万円(3月調査も約2470万円)で,ともに前回調査とほぼ同額だった。3月調査に比べて今回の6月調査は「全社システム予算…」の回答者数が増え(3月調査ではn=245),「全社以外…」の回答者数が減った(同229)結果,全体の平均の予算額が上昇している。前述の「予算はない(本年度はゼロ)」の比率は「全社システム予算…」の回答者中では23.1%,「全社以外…」の回答者中では15.3%で,全社システムの方が高率を占めている。

 「前年度比予算増減率」は,今回の6月調査では「全社システム予算…」の回答者(n=270)の平均値が-27.0%,「全社以外…」の回答者(n=179)の平均値は-26.5%でほとんど差がなかった。

■調査概要
 日経マーケット・アクセスが,ITpro Researchモニターに登録している企業情報システム担当者のうち,何らかの予算執行・承認権限を持つ人を対象に,執行・承認の権限を持つシステム予算(年度分)の総計を聞いた。
 新規購入や開発中の案件がなく,年度のIT関連支出が継続運用費やリース料の支払い,減価償却費のみの場合,それらの年度分の総計額が属する範囲を選ぶよう求めた。外注の開発・運用要員の人件費は含めるが,自社内の開発・運用要員の人件費は含めない。
 本文中の「IT予算の前年度比の平均」は,選択式回答の「完全に削減」を-100%,「前年度の50%未満にまで削減」を-75%,「50%以上80%未満にまで削減」を-35%,「80%以上90%未満」を-15%,「90%以上110%以内」を0%,「110%超120%以内」を+15%,「120%超150%以内」を+35%,「150%超200%以内」を+75%,「200%超」を+125%,「前年度の予算はゼロ」を+200%に換算して加重平均した。
 また「平均の予算額」は,選択式回答の,「予算はない(本年度はゼロ)」を0,「100万円未満」を50万円,「100万円以上300万円未満」を200万円,「300万円以上1000万円未満」を650万円,「1000万円以上3000万円未満」を2000万円,「3000万円以上5000万円未満」を4000万円,「5000万円以上1億円未満」を7500万円,「1億円以上3億円未満」を2億円,「3億円以上」を4億円に換算して平均した。
 調査実施時期は2009年6月中旬~下旬,調査全体の有効回答は3211件,「所属する企業・組織で自社の情報システムにかかわる業務(企画立案・設計・開発・運用・予算承認など)を担当している」とした実質的な有効回答は1100件。

図1●本年度(2009年4月~2010年3月)IT投資予算総計の前年度比増減率(回答者が執行・承認権限を持つ予算の総額,n=449)
図1●本年度(2009年4月~2010年3月)IT投資予算総計の前年度比増減率(回答者が執行・承認権限を持つ予算の総額,n=449)

図2●本年度(2009年4月~2010年3月)のIT投資予算額(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=464)
図2●本年度(2009年4月~2010年3月)のIT投資予算額(回答者が予算執行・承認権限を持つ範囲の総額,n=464)