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 「iPadがまもなく登場するからといって、すぐにもKindleの市場が脅かされるわけではない」---。調査会社の米In-Statがこうした観測を米国時間2010年1月28日に発表した。

 米Appleは米国時間1月27日、電子書籍機能を備えるタブレット端末「iPad」を発表した。iPadはiBooksと呼ぶ電子書籍アプリケーションを搭載しており、ユーザーが書籍販売サービスiBookstoreを通じて大手出版社のコンテンツをダウンロード購入できるようになる(関連記事:Apple、タブレット型コンピュータ「iPad」発表、499ドルから

 In-Statによると、米Amazon.comの「Kindle」やソニーの「Reader Daily Edition」といった製品が消費者に受け入れられており、電子書籍端末はすでに米国市場で確固たる地位を築いている。今後は、電子メールやWeb閲覧などの新機能の搭載が期待されており、市場はまだ拡大していく余地があるという。

 Amazonの販売攻勢は続いており、ソニーも製品系列を拡充している。今後も新規参入企業が続々登場し、電子書籍端末の市場は活気づいていくとIn-Statは見ている。コンテンツの世界展開、販売価格の低下、新聞の電子配信といった要因も加わり、市場をけん引していくという。

 「短期的に見れば、iPadがKindleの販売を脅かすとは思わない」とIn-StatアナリストのStephanie Ethier氏は述べている。「消費者は、書籍の発見とダウンロード購入という継ぎ目のない使い勝手を重視している。電子書籍端末は個人情報管理ツールなどの機能も備えているが、消費者は主にこの新しい体験を求めてAmazonやソニーの製品を購入している」と同氏は説明する。

 ただし将来はiPadの影響が出てくるという。電子書籍端末は進化を続け、次世代の製品はタブレットに近づいていくことになる。そのときにiPadの直接的な影響が表れるという。In-Statは、今後1年以内にタブレットと電子書籍端末の違いが不鮮明になり始めると見ている。これにより長期的に見れば、Kindleをはじめとする電子書籍端末はすべてiPadの影響を受けることになると予測している。

 In-Statの調査によれば、2008年に92万4000台だった電子書籍端末の世界出荷台数は、2013年には2860万台に拡大する見込み。また電子書籍購入者の45.5%は、1カ月当たり9~20ドルを費やしているという。

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