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 野村総合研究所(NRI)は2010年12月20日、2015年度の国内の携帯電話契約回線数が、2010年度から14.5%増の1億3400万回線に増加するとの予測を発表した。契約数は1億を突破して市場が成熟しつつあるが、一方でスマートフォンの増加やユーザーの年齢層の拡大などによって押し上げられるとみている。

 スマートフォンの台頭が携帯電話の事業構造を大きく変えつつあり、一人での複数台の保有や、フォトフレームのような新たな用途が回線契約を増やすことになるという。また、低年齢層の新規加入と高齢者層の保有率の増加、法人契約の増加、データ通信契約の増加もけん引するとみている。

 スマートフォンの普及がデータ通信利用の増加をもたらし、ARPU(1契約あたりの平均利用料)が回復基調に乗れば、携帯電話事業者の収入のV字回復も見込まれる。音声ARPUが下げ止まり、データARPUが伸長した場合、総収入額は2010年度の7兆841億円から2015年度には8兆5377億円まで拡大する見込みという。

 また、モバイルコンテンツ市場は2010年度の約5800億円から、2015年度には約6700億円へと緩やかに拡大する見込み。ただし、エンターテインメント系市場が拡大する一方で情報サービス系市場が縮小し、長期的には成長は鈍化するという。

 企業向けモバイルサービス市場は、2010年度の約3800億円強から2015年度には約2.3倍の約8800億円へと拡大すると予想。スマートフォンなどの普及で「モバイルセントレックス」やグループウエアなどビジネス向けサービス市場が活性化すると見込んでいる。

 このほか、IT関連ハードウエア市場では、2010年に立ち上がった電子書籍の端末市場が、2015年末までの累計販売で1400万台の規模になると予測。電子書籍向けコンテンツ市場も2015年には2010年の3倍近い2400億円規模に達するとみている。