ドイツのSAPは現地時間9月6日に,銀行の基幹業務システムに関する調査結果を発表した。米Accentureとの共同調査で,デンマークのコペンハーゲンで開催されている金融業界の年次フォーラム「Sibos 2005」において報告を行った。それによると,老朽化した基幹業務システムに対する銀行の不満は高まっており,多くが今後5年以内にシステムの入れ替えを予定しているという。

 調査は,両社から委託を受けた米CelentとフランスのNovametrieが,北米,アジア太平洋,欧州の銀行幹部147人,および支店幹部/従業員1300人を対象にインタビューを実施したもの。

 銀行幹部の70%は,基幹業務システムの成功を阻んでいる最も大きな問題として「柔軟性」を挙げており,約半数が「高い維持費と,不十分なシステム統合により,競争力が低下している」と回答した。

 これらの問題に対処するため,今後5年以内に基幹業務システムの入れ替えを予定している銀行幹部は,欧州で30%,アジア太平洋で35%以上,北米で20%以上にのぼった。

 Celent社CEOのOctavio Marenzi氏は「地域を問わず,基幹業務システムの保守は,銀行のIT部門の悩みの種となっている」と述べる。「競争の激化に加え,新規製品への対応や顧客関係の強化のため,銀行は今後10年間でITアーキテクチャを再検討し,大幅に刷新することになるだろう」(同氏)

 基幹業務システムの問題は,支店従業員の問題と直結している。支店従業員は通常業務の40%近くを,顧客対応ではなく,顧客関連のバックオフィス業務に費やしており,「応答時間」と「異なるアプリケーションの統合」(いずれも38%)に最も改善の余地があると述べた。

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