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 米Walt Disney Studiosは,2005年アカデミー賞の選考メンバーに配布するDVDの海賊版対策として米Dolby Laboratoriesの子会社であるCineaのコンテンツ保護技術を採用する。同社が米国時間10月24日に明らかにした。

 同社によれば,映画業界において著作権侵害は大きな脅威となっており,売上高の減少,従業員の解雇につながっている。Cinea社の技術を採用することにより,選考過程における海賊版の流出防止を狙う。

 Cinea社は,米映画芸術科学アカデミー協会(Academy of Motion Picture Arts and Sciences),英映画テレビ芸術アカデミー(British Academy of Film and Television Arts)と協力し,同社のDVDプレーヤ「S-VIEW DVD」のモデル「SV300」を1万2000人の選考メンバーに配布した。通常のDVDプレーヤと同じようにホーム・エンタテイメント・システムの一部として設置して普通のDVDも再生できるが,利用するには電話かオンラインでCinea社に登録を行なう必要がある。

 選考メンバーに配布されるそれぞれのディスクは,固有のコードで暗号化される。このディスクは,それぞれのメンバーが登録したS-VIEW DVDプレーヤ上でしか再生できないため,他のDVDプレーヤやコンピュータ上で観ることはできない。

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