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 「携帯電話のユーザーは,モバイルのデータ・サービスに慣れてきているが,引き続きコンテンツの質と料金に懸念を示している」。米A.T. Kearneyと英ケンブリッジ大学のJudge Business Schoolは,携帯電話ユーザーに対して共同で行った調査結果を米国時間11月3日に発表した。

 第8回目となる「Mobinet」に関する共同調査は,欧州,北米,南米,アジア,オーストラリアの21カ国において約4000人の携帯ユーザーを対象に実施したもの。

 調査の結果,利用されている携帯電話の半数以上が利用し始めて1年以内のものであり,多数のマルチメディア機能を備えていた。マルチメディア対応の携帯電話ユーザーの56%は,少なくとも月に1度はインターネットへのアクセス,電子メール・チェックのために携帯電話を利用すると回答している。前年の36%から大きく増加した。

 およそ3分の2のユーザーは,新しいサービスと機能は分かり易く,使うのが楽しいと回答している。年齢層の高いユーザーでも,新しい機能が使いにくいと不満を漏らした回答者は半分以下だった。

 携帯電話のマルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)を利用して画像,写真,ビデオ・クリップを送信するユーザーが引き続き増加している。マルチメディア対応携帯電話ユーザーの3分の1は,MMSを少なくとも月に1回は利用すると回答している。年齢増でみると,19~24歳のグループではおよそ半数が定期的にMMSを利用している。ショート・メッセージング・サービス(SMS)は,ほぼ90%の携帯ユーザーが定期的に利用するようになっているが,MMSは今後大きな成長が予想されるという。

 また,モバイルのエンタテイメント・サービスも大きく成長していることが明らかになった。マルチメディア対応機種ユーザーの中で,楽曲を毎月ダウンロードするという回答は前年の21%からおよそ33%に増加している。モバイル・ゲームのダウンロードも増加しているが,今のところ楽曲ダウンロードの利用を下回っている。世界的には,マルチメディア対応機種ユーザーの16%が1ヶ月に少なくとも1回はゲームをダウンロードしているという。

 モバイルTVサービスを利用したいとするユーザーは17%で,この割り合いは24歳以下だと27%に上昇する。しかし,3分の2は,エンタテイメント番組ではなくニュースやスポーツといったタイムリーなコンテンツを観たいと回答している。

 今回の調査の結果,引き続きモバイル業者はユーザーの求めるレベルの価格とデータ・サービス品質を提供するという課題に直面していることが明らかになった。携帯ユーザーの3分の1は,モバイル・データ・サービスの料金を気にしているという。回答者の約半数は,1ヶ月に5ドル以上を同サービスに費やしたくないと考えている。35%は,マルチメディア・サービスにアクセスしない理由としてコンテンツの質の悪さを挙げている。前年の8%から大幅に増加している。

 A.T. Kearney社副社長のMark Page氏は,「今回の調査結果は,特定の年齢層にターゲットを絞った付加価値サービスと商品を提供するモバイル業者に大きなチャンスがあることを明確に示している」と述べている。同氏は,「新しいマルチメディア対応携帯電話の普及がモバイル・データ導入の媒体となっている。平均売上高(ARPU)と顧客が利用している携帯電話モデルの発売経過年数には明確な関係が示されている。最近携帯電話を買い換えたユーザーは,より多くデータ・サービスを使う傾向にある」と説明している。

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