米Sun Microsystemsは米国時間11月4日に,Javaと.NETプラットフォームの相互操作性強化に向けた取り組みについて発表した。主要なWS-*仕様のオープンソース・インプリメンテーションを開発および配布する計画という。

 Sun社はこれらオープンソース・インプリメンテーションが「米Microsoftの次世代Webサービス技術『Windows Communication Foundation(WCF)』との相互操作性を確保するのに役立つ」としている。

 オープンソース・インプリメンテーションにより,Java Enterprise Edition(Java EE)と.NETのシームレスな統合を実現する。開発者はより簡単にSolaris Operating System(Solaris OS),Windows,Linuxといった幅広いOSに対応したアプリケーションを開発し,異種混合環境で互換性を保ちながら共存させることが可能になる。

 「また,Webサービスの実装やサービス指向アーキテクチャ(SOA)ベースのアプリケーション開発において,コストや煩雑さ,リスクを低減できる」(Sun社)

 Sun社は,SOAPベースのメッセージング,メタデータ,セキュリティ,サービス品質に関するWS-*仕様の実装を進める。米メディアの報道(internetnews.com)によると,対象とする仕様は,WCFで採用する予定のものだという。

 Sun社はオープンソース開発プロジェクト「Glassfish」を介してインプリメンテーションを公開する。サーバー向けJavaシステム「Java Enterprise System(Java ES)」やWebサービス開発キット「Java Web Services Developer Pack(Java WSDP)」を通じて,Javaコミュニティにツール,サンプル・アプリケーション,支援教材などを提供する。

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